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エンデバーエンドワンスオンライン  作者: 言離 猫助
(幕間小話集)日常と見せかけた異常な非日常風景。
59/126

閑話(4)邂逅する不用意な二人

「こちらは通れません。通行証が必要です。」


 この現実世界のまさか天下の往来で、少し古い王道系RPGみたいなことを言われた。そう。凄くやばい。意味が分からない。さすが江戸沢カンナだぜ!身辺警護ですら別次元だ。たった一日冒険しただけで協力を申し出るなんておこがましかったのか。傲慢は罪なーんて言葉が、胸に染み入るがこちとら正義の味方は名乗ってないので詐欺師には詐欺師のやり方でやらせてもらう。詐欺師って言っても詐欺師トリックスターだからね!勘違いしないでよねっ!


 って誰に言うでもない言い訳をしてみたところで観察会を始めようか。当然警察服を着ている刑事さんに紛れて黒服が何人かいるな。エリートっぽいぞ。あと、さらに内側にもう少しガラの悪い詰襟とブレザーを着ている奴らがカンナ親衛隊かな。つくづく住む世界の違いの思い知らされる。まあ勿論屈するつもりはない、でも力が全く足りてない。頭を使って…知恵振り絞って…。


「かーんなーちゃん!あーそーぼー!」


 思わず、魔法の言葉を紡ぎだしてしまう。多分家の中にも届いたと思うが、まず過剰に反応したのは奴らだった。無言で全勢力追われるのは相当怖い!ダッシュで逃げたが速攻で追いつかれ、いろんな恰好をした人に囲まれる。リコリス君大ピンチ!





 その時、私は計画の大詰めに差し掛かろうとしていた所だった。もちろん、まだ作戦は2日目で事態の鎮静はほとんどこれからなんだけども、作戦は計画の立案に掛かっている。行動など2割なのだ。計画が8割だ。でもちょっと困っていた。全員を私にするプロジェクト通称が一郡クラスタであるのもそうだ。所詮私がめをつけた50万人は集まても私にはなれなかったのだ。それでもかなり私に肉薄したお気に入りが10人くらい。いずれ研鑽を積んだ後5年後に得意分野でなら私になれる。そう確信があった。でもね私たちはいす 1か月以内にやらないと父親にやられるし、家も追い出されらかけられない。頑張らなきゃ。ここのここのとこえクリアしないと踏ん張れない課題言い過ぎでしょ。あと一人。もうはクリここまで着ている。もう一人参謀がいれば(居ないから昼間から頭を使っている)


 耳に大きな声が聞こえてきた。

「カーンナちゃん!アーソーボ!」


「はぁ!なんで現実リアルであいつの声が聞こえるの?え、ここにいるのか?馬鹿だろ。ちょっと迎えに行ってくるよ。」


 昨日結成したばかりの相棒だが、外にはマスコミを追い払っていってもシンパやらけーさつやらがうろうろしてるはずだ。あんな馬鹿な行動をするってことは万策尽きたってことだろう。あいつ意外と引き出し少ないからな…。


「ストップ、とまれ!一郡クラスタは取り敢えず全員離れろ!刑事さんもご苦労様ですがそれは私の仲間なんです!客なので!」


 周囲がざわざわする。え?仲間?クラスタですら一度だって仲間などとは呼ばれたことはなかった。親しくしていた者ほど動揺を隠せない。


「来るならアポイントぐらい取れないのかリコリス。」


「いやー。どうやっても連絡取れる気がしなくてさ。電話もパンクしてて周囲には人だかり、そしたらついね。一番確実かなーって。邪魔だったかなカンナ。」


「ちょうどいい。じゃあ少し茶でも飲んでいきなよ。ちょうど煮詰まってたのさ。」


「煮詰まってちゃいい案は浮かばないよな。まぁ任せておきなよ。僕に出来るかもしれない事ならまぁ協力しちゃうぜ。」


 こうして周囲に順応するだけの少年と周囲を順応させるだけの少女は現実リアルでも邂逅を得た。

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