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エンデバーエンドワンスオンライン  作者: 言離 猫助
第一章。激動!雪山での爆誕!
5/126

現代っ子は生肉の夢を見るか

2016/8/18更新しました。

 前話のあらすじ。

 兎の生肉500g(包装なしの生肉)を手に入れた!加熱方法無し!保存方法無し!冷凍保存待ったなし!


~~~~~~

 「うーん。」ゲームマスターに文句を言いたい気持ちでいっぱいである。僕はだから毛皮が良いって言ったんだよ…。

 雪山のしかも吹雪の中で生肉を手に入れて僕にどうしろというのか。魔法のコートがなければ数分で死に至る寒さの中で出来る事はそう多くない。

 そして、冷凍保存では肉の質が落ちるとテレビで見たことがある。低温熟成が美味いらしい。僕だってせっかくの肉は美味く食べたい。だがしかし対抗手段が無い。ちくしょう。

 

 仕方がないので生のままでかばんに入れておいた。生肉はちょっと寄生虫が怖い。雪山とはいえ野生生物だから寄生虫くらい居てもおかしくないと思う。全く意味のない好奇心にて命を落とすことも多い、好奇心溢れる僕でも、さすがにちょっと抵抗があるね。

 まぁ、そうでなくても流石に生肉をむしゃむしゃする人種ではないので。(まぁ火を通せば良いだけの話なんだけど。)それに、いくら僕でも、さすがに雪山の吹雪の中で何の道具もなく火を起こす方法を僕は知らない。

 ところで、さっきアオキの実も入れたんだけど大丈夫だよね…。中で潰れてたら怖いんだけど…魔法のカバンってそういうの無いよね?…ないよね?

 毛皮は手に入らなかったのが残念だけど5分間の死闘で相当傷んでたし仕方ないのかも。


 少し息をついていると風が弱まってきて視界が開ける。


 今立って居るところから、もう100mも行かないくらいの所に見上げてもまだ足りない巨大な岩壁が聳え立っていた。

 雪山にそびえる断崖絶壁。常人ならば絶望し、立ち竦む自然の威容を前にして、しかし僕は笑っていた。何故ならば子供の頃、まだ方眼紙と定規を準備してゲームに臨んでいた時からの技術を、ようやっと活かせるからだ。



「困った時の左手の法則!」



 …ダンジョン以外でも使えるのかな?と思わなくもないけれど、まぁ物は試しで。ダメならダメでまたやり直せばいいだけだ。何もない雪山をがむしゃらに進むよりはマシなはずさ。

 そっと岩肌に左手を付けてそのままなぞる様に歩いていく。再び吹雪いてきて、また視界が効かなくなってきた。真っ白な世界で再びHPが削られていくのを感じる。このコートの力だけではもう寒さに拮抗できないのだ。

 軽い絶望感を感じながらも一歩、また一歩と進んでいくが全く先が見えない。もうそろそろ死に戻りか…そう考え始めた矢先にふっと今までとは違う景色が見えた。具体的には壁にぽっかりと大穴が開いている。



 洞窟を発見した!



 だが、しかし。この洞窟に簡単に入ってもいいものか。プレイヤーに何も言わずに、いきなり雪山に放りだすようなnotチュートリアル主義的な、ここの運営の性格の悪さから言って十中八九は罠だろう。いや罠に違いない。(疑心暗鬼)


 それでもここでイモを引くくらいなら最初に死んだ時にもう投げ出している…それにもう一度ここまで辿り着けるかどうかの自信もない。一か八か。僕は…僕は強い決意を固めて洞窟の中に飛び込んだ。

雪山で飛び込んだ洞窟で待ち受けるものは…!!

王道ですよね!


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