遅れてきた自己紹介(1)
あのモフモフの正体は!
当人たちは嫌がっていたが明らかに準備が足りていない。
「いったんその村に帰ります。準備してから再出発する。そのまま一気に宝物ゲットだ。」
「あ、あの。」ロッサ君がオズオズと手を上げる。
「宝物を見せると約束した手前、恥ずかしくて戻れないんですが。」
「遭難者を連れてきたことにすればいい。」
「そうね。まぁ株は多少上がるでしょう。」
「そういう問題なんですかね?」ロッサ君は首をかしげているがもう決めたので放置。
えっと…このもう一人誰だっけ。
「あの、自己紹介も今からだけど僕はリコリス。冒険者だ。」
「私は冒険者のカンナ。剣術家だ。」
「サングレア・ロッサです。戦士を目指しています。」
ぼろが出てるぞロッサ君。まぁスルーしとこう。
「あの。キッス・V・グラシアスです。一応村長の娘で、ヒーラーもできます。まだレベル1なんですけど。」
3つ名持ち?貴族か?
「いえ、そういうわけじゃないんです。まぁ何台か前に王様の傍流の血が入ったらしいですが。もう今は本当に小さな村で普通の町娘です。」
フーン。コボルドの王様か。毛皮がよさそうだな。
「まぁ降りるとなると気を引き締めましょう。それはそれで大変です。」
ロッサ君の一言で場は一気に引きしまった。火の確認。一応使わせてもらったお礼に、簡単な掃除を済ませて。一礼する。人にではなく小屋に。
「一晩泊めていただきありがとうございました!」
なぜか3人は怯えていたがこれも一種のRPG。さぁ、出発しよう。
次回に続くー。
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