雪山の小さな小屋で4人でやる遊び
「ただいまー!」
人が雪山で元気に遊んでに来たのに、小屋の中では僕の冒険者セットが使われて、二人は優雅にのんびりしていた。寝惚けてはいないようだけど結構うとうとしていたっぽい。
「起きろよ二人とも。」
僕のお帰りだ。
「あぁ、帰ってきたのか。」へにゃっと笑うカンナ。可愛い。
「何が何だか分からんが首尾良く行ったんだよねリコリス。」
「おう、この周辺とりあえず見てきた。解決してると思うんだけど。」
「信用してるよ。もし残党がいても私が次は出るよ。その時は支援よろしく。」
「一々かっこいいなぁ。よろしく頼んだ。少し休んでもいい?」
「ログアウトすればいいのに。」
「僕だけならね。この子たちを置いて行けるならどうぞ。」
「うーんここで一晩を明かすしかないのかな。」
「とはいえ、ちょっと状況をこのままってわけにはいかない。」
「具体的には?」
「さっきやってたのは死亡フラグを建てるイベントを強制するイベントと思っていい。死亡フラグを認識する前ならただの言葉遊びとして流せたんだけど、世界の法則が分からない今、あくまでここが「ゲーム」って考えるなら定番のコースとして雪山のオチとして死に方はヴァリーエーションに富んでるからさー。悩む。」
「なんとなくしかわからないけどここが「ゲームだからこそ」起きる可能性についてなんだな?」
「そう、伏線を生かすっていうシステム上の話。そして、巻き込まれた時にこのかわいこちゃんが生き残れるとは限らない。」
「ロッサ君とはちょっと仲良くなったから。出来れば生きていてほしいな。」
「じゃあ何か手を考えなくちゃな。雪山の小屋に密室に4人。さてどうする?ってやつだ。」
4人?
「ああ忘れてた。」
コートから取り出す。どうも先ほどから少し身動きをもぞもぞするなと思っていたら起きてたみたいだね。
「あ、あの私は…。」
雪山で寝てたから暖かい所に連れてきた。雪山で寝てたかったらごめんね?」
「あ、いえ。ありがとうございます。人間の方ですか?」
「珍しいかな?」
「うちの村は小さいので人間は居ません。時々冒険者や行商人が来ます。」
じゃあ最悪村までの護衛でいいな。もうしばらく来たくない場所ではあるがそれゆえにもらえるものはもらって帰りたい。出来れば雪山の宝物が欲しいね。
「話の最中すまないが、薪が切れる。あと1時間だ。ちらち外を見るが1時間で何とか天気が持ち直すのに期待するのはは難しいな。。」
もう仕方ない。朝まで誰も寝てはならない。朝になったら一回村に戻って準備をして再チャレンジしたい。もう俺は宝物の虜だ。
「よし、定番を詰めよう。」
その僕の一言で、1人と3人は行き山の死亡フラグの塗りつぶしに入ることになった。死んだら死んだだ。




