挑発黒髪少女との再会
ヒロインは争うものさ。
はぐりんとの楽しい会話を終えてログインすると、カンナちゃんが既にログインしており壁に寄りかかってこちらを見ている。
怒ってるのかな?ちょっと軽い感じで入ってみるか。
「おっ早いね?カンナちゃん」「いや」
彼女はきれいな黒髪黒目を半眼にしてじっと見ている。
「15分もたった。」
「15分って。そのくらいなら笑って許してよ。」
戸惑うように瞳を揺らして、彼女は「謝らないのか?」と少し寂しそうに言った。
ん。これは地雷かな?
「…ごめんなさい。あのさ、時間は出来るだけ気をつけていたつもりだったんだけど申し訳ない。旧友と束の間の再会を祝っていたらこんな時間になってしまってさ。」
「あ、うん。いやあんまり怒ってる訳じゃないんだけど、ちょっとムシャクシャはしてさ。」
…こいつあんな顔してたけど勘だけど、結構時間には几帳面な方なのかもしれない。今俺のことを切り捨てるつもりだった気がする。
むむ。早めに和解しとこう。謝罪は大事。
「もしよかったら一緒に山下りを楽しんでほしい、できるならバディとして。」
ほっこりとした笑顔で「うん。私に違う世界を見せてくれ。」そういって彼女は僕の手を握った。
寒さ対策!ヨシ!
一瞬で魔法を使う準備!ヨシ!
命綱の準備!ヨシ!
バディの機嫌!ヨシ!
さぁ雪山をまっすぐにつけぬける準備は出来た。行くぜ無限の雪山へ!
主人公はかっこ付けて耐え抜くもんだ!




