襲来!襲撃!襲衣兵!
すいません。風邪を召しておりました。おほほ。
…ごめんなさい!今日から連載再開できたらいいなと夢見心地に思います!
それはまさに一瞬の出来事だった。カンナちゃん謹製のグラウンド(一部はすでにグラウンドの域を超えてコロシアムかスタジアムの領域に突入している)の500mほど手前で、ちょうど反対側の少し小高くなった雪に隠れるようにして幾つもの影が息を潜めているのが見えた。大声で注意を促せば他のメンバーならともかく、カンナちゃんは即座に適切な鎮圧行動に出てくれるだろう。(『鎮圧行動』というのが適切かどうかはさておく)「おぉい!」と声を上げた矢先に僕は不意に浮遊感を感じた。
足下を見て、結構な規模の縦穴だと気づいたのが先か、ほぼ同速で目の前に見える雪から一気に土の下の世界に落ちていったのが先か。とにかく僕は何の先も取れず、『クレバスらしき縦穴』に落ちていった。
落ちて、
燃えて、
そして、最期に見たのは勝ち誇ったようなファイアーシスターズのドヤ顔だった。
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「くそっ!あいつらはひょっとして全部の空気を読み切った上で最悪手を選んでるんじゃないだろうな!」
死に戻りした瞬間にパーティチャットを開き僕はわめき散らした。
「おい!全員警戒態勢だ!遊んでる場合じゃないっての!」
「はぁ?おいおい、いつまでリーダー面してんだよぉリコリス。今のは私達からの宣戦布告だっつの。平和ボケしてんじゃねぇのか?」
「後ろにいる奴らもか?」
「は?」
「グラウンドの僕が向かったちょうど反対側に居た奴らもおまえらの仲間かって言ってンだ!僕を倒すための仕込みなら笑って弑し返してやるから。違うなら従え!今は僕がリーダーだ!」
「リコリス、カンナだ。君から見てスタジアムの反対側に何を見た?端的に頼む。」
「人影と思われるものがいくつか確認できた。警告しようとした瞬間に味方にオウンゴール決められたんだよ。あ、今そいつら僕に敵対宣言したよな?出来る限り惨たらしく見せしめにしといてカンナ。」
「まぁまてリコリス。良く分からん状況で良く分からん不安要素を増やそうとするな。どうやらこいつらもその人影には心当たりがなさそうだ。困った奴らだが、肉壁くらいにはなるだろう。おい、今ここでとてつもなく酷い、しばらくの間は、笑ったり泣いたりできなくなる拷問を受けるのと、自主的に敵情視察に行くのとどっちが好みだ。答えろ姉の方。」
「ちくしょう…行きゃいいんだろ行けば。おい、その物騒な刀をこっちに向けるな。行くっつの。」
「リコリス何分でここに来れる?相手戦力が不明すぎて推測すら立てられないんだ。せめてロッサ君を守りに1人欲しいんだ。本来なら私が斥候に出て仲間に守りを任せるのが一番なんだけど…ね。うん。ロッサ君、君を信じてないわけじゃないんだ。でも、私はもう君の事を友人だと思っているからね。失いたくはないんだ。分かってくれ。今、作りたての座席シートの下には君一人くらいなら隠れられる隙間がある。そこでリコリスを待つんだ。相手がどういう風に出るか分からない。私はいつも通りグラウンドの中心で逃げも隠れもせずに威風堂々と待ち受ける。だから、今は…くそっ。侵入が早すぎる。何の連絡もなく3人もやられたのか?」
「いや、パーティアイコンが反応してないぞ。死んでない。逃げたか鹵獲されたかだ。ロッサ。カンナの言うとおりにしてくれ。カンナちゃん無理するなよ。僕がそこに着くまでに、スキルを使って最短距離でも5分は軽くかかるから。」
「オッケー。大丈夫だよ任しておいてくれリコリス。ロッサ君もそんなに不安そうな顔をしないでくれ。覚えているかい、私は最強だぜ!」
「カンナさん、リコリスさん。大丈夫ですよね?」
「あぁ。さぁ私は行くぞ。隠れてこそっと見ていると良いよ。私の雄姿を…ね。」
そう言って、カンナはグラウンドの方に向かったようだ。ロッサは座席の陰に隠れている。後のメンバーは行方不明だ。相対戦力も不明。僕に出来る事はただひたすらに空を飛び続ける事だけだった。そして、僕がグラウンドに降り立った時全ては終わっていた。
な、なんとか今月中に誤字脱字のチェックとがガバガバのスキル関連をすっきり統一出来たらなーって思います。思うばかりじゃ思いは届かない?やって初めて光見えるのさ?なるほど。わかります。
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