表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンデバーエンドワンスオンライン  作者: 言離 猫助
第一章。激動!雪山での爆誕!
1/126

世界最高峰の絶望へようこそ

 初作品です。適度に…楽しんで貰えたらなって!


2016/8/18更新しました。

 やぁ、初めましての人は初めまして。お久しぶりの人はお久しぶり。僕はリコリス。もちろんハンドルネームってやつだ。

 ゲームをする時は大抵この名前を名乗っているんだ。リコリスというのはヒガンバナ科の植物で、まぁ川沿いの土手や田んぼなんかに前の日には無かったような所に突然一晩で真っ赤な花が咲いている。そう、あの彼岸花(ひがんばな)とか曼珠沙華(まんじゅしゃげ)と呼ばれる花だ。あの目の覚めるような赤と一晩で花を咲かせるその生命力にあやかって、この名前を名乗っている。

 

 まぁ実際、そんなに深く深く考えてハンドルネームを考えている人も、そうは居ないと思うけどね。下手したら新しいゲームを始める時に腰が痛かったから、手元に在った「サロンパス」なんて名前をキャラクター名につけて、そのまま定着しちゃって色んなゲームでその名前を名乗っている人を知っている。


 ま、そんなもんだと思う。言葉に意味はあるし、言霊なんてのもある話だけど、言葉に意味はあっても言葉を使う人間が考えているとは言えないと思う。好例だね。

 

 そして、リアルの僕は、はっきり言ってそんなにパッと人に振り向いてもらえるようなカッコイイ見た目はしていない。残念ながら親から与えられた目鼻立ちは凡庸だった。でも、そうだね。少しだけ学校の成績はいいかもしれない。勘所を抑えるのは得意なんだ。そして、僕はゲームが好きだ。瞬発的な判断力の高さを武器に僕は色んなゲームをした。

 そして、僕がこれまでやってきた、言い換えれば僕がクリアしてきたゲームは、どれもこれも僕に新しいインスピレーションを与え、一番最近にやったゲームMMORPGでは、見事に僕の所属していたギルドがゲーム内にて最強のギルドとなることが出来た。その時は膝が震えるほど嬉しかった。


 だが、しかし、オンラインゲームの寿命は短い。10年を超える歴史を持つゲームもあればわずか数ヶ月で終わるゲームもある。そういう意味では僕たちのゲームはそれなりに長く持った方だと思う。運営期間は3年と6ヶ月。最後の日に、最後に残ったゲーム廃人共によって、もうすぐデータの藻屑となるゲーム内でのアイテムや装備を惜しみなく動員して、ついに今まで一度もクリアされることのなかったラストダンジョン、その最終エリアにてボスと対面した。幾度かの全滅と、全プレイヤーによる情報の共有と、戦術の見直しにより僕たちはついに、その日まで誰も拝むことのできなかった、最強のボスを倒す事が出来たのだ。


 その夜は誰も彼もが大いに騒ぎ、どんちゃん騒ぎが繰り返された。僕たちの「祈りにも似たラストプレイ」のあと、サイトもサーバーもなくなってしまった。


 だがしかし、あの感動をもう一度味わいたい。僕と僕の仲間達は最新作のタイトルに手を出す事にした。


『エンデバーエンドワンスオンライン。』


今日初めて稼働するオンラインゲーム。僕の所属していたギルドのメンバーたちは全員、その1期プレイヤーとして選ばれたのだ。全員だ。何らかの意図すら感じるが、いやあえて清々しいまでの豪運だと信じよう。僕達だけが受かったわけではない。多数の中にたまたま紛れ込めただけなのだ。

 それに、所謂テストプレイヤーにも近い1期のプレイヤーを「人身御供」そう呼ぶものも居る。だがしかし、それは選ばれなかった者たちの僻みでもある。くくく。僕達の強運を妬むがいい!

 僕たちは喜んでこの宣誓書にサインした。これから始まるのは新しい冒険だ!




『ようこそ!VRMMO[エンデバーエンドワンス]の世界へ!』


『貴方が今回の登録者の方ですね?』


『えぇそうです。パスワードや何かの設定はお手持ちのカードから既に済んでおります。』


『本名は結構です。ゲーム内でのお名前だけお伺いしても?』


『《リコリス》様ですね。お美しい名前だと思います。』


『貴方はスタート地点として2か所からお選びいただけます。』


『例えば、町中で。安定した生活は自由とは無縁です。ですが、家畜にもきっと楽しみはあるでしょう!』


『例えば、砂漠で、雪山で、海中で。過酷で絶望的で素敵に自由な生活を選ぶこともできます!』


『あ、自然環境というのがどの程度の物になるのかは完全にランダムです。』


『ちなみに、仕様といたしまして自然環境をお選びいただくと幾つかのボーナスが手に入ります。』


『ボーナスですか?それは言えません。まぁいい感じで探してみてください。環境に合ったものが手に入るといいですね』


『あぁ。自然を選びましたか。では、もう十分に説明はしましたね。これ以上はありません。』



『それでは攻略WIKI非推奨、剣と科学と魔法の世界へようこそ!改めて我らエンデバーエンドワンスが貴方を歓迎致します!』




 こうして、僕の、僕達の新しい冒険は今ここに幕を開けたのだった。


 後から書く。つまり後書き。そう考えた私は、後書きを後書くことにした。1年後だ。



…いや、これどうなんですかね。若干楽しくなってきました。ということで本日から修正版「エンデバーエンドワンスオンライン」書いていきます。校正作業は楽しいなぁ。(自分に言い聞かせている。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ