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『酒乱』というゴミスキルで追放された俺、実は酔えば無双する最強勇者だった 〜美少女たちとスローライフ…を目指してたのに、記憶にないけど目が覚めたら相手をボコボコにしてたので英雄に祭り上げられる件  作者: あいだのも
第八章 転生者による反乱のロマネンド

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第八十五話 パンツの先

――そして。


次に目を開けた時、彼は冷たい石の床に投げ出されていた。

鉄の匂い、鎖の音。

そこは、牢獄だった。


「……どこだ、ここは……」


暗がりの奥で、人影が動いた。

小さな声が震える。


「……ひろし……?」


目を凝らすと、そこにいたのは――鎖に繋がれたケイティだった。



「ケ……ケイティ!?」

思わず声が震えた。


人影がゆっくりと顔を上げる。

その瞳に映るのは、疲労に覆われながらも見覚えのある少女の面影。

「……ひろ……し?」

掠れた声。だが確かに、ケイティだった。


博史は鉄格子に駆け寄り、両手で掴む。

「なんで……なんでお前がここに……!

ベックズはどうしたんだ?」


ケイティは小さく微笑もうとしたが、唇が震えただけだった。

「……捕まっちゃった……。……魔族に囲まれて……こ、このやろーで…す」

彼女の手首には赤黒い痣が残っている。

「ベックズは博史を呼び寄せるのに力を使い果たして眠りについたの、こ、このやろー」


ベックズに呼び寄せられた…?


▼ケイティとの別れ際の回想

『おい、お前、手を出せ』

博史が左手を出しベックズが触れると

左手から腕までタトゥーのような魔法陣が現れ

肌の中に消えていった


「?」


『お互いに命の危機が訪れた時に一度だけ召喚しあうものだ』


▲回想終わり

「ここは、どこなんだ…?」

博史が息を呑んだ時、ケイティが囁くように言った。

「……ここは……魔王軍四天王、第二位……ドクトルクインの居城ですバカヤロー」


その名を聞いた瞬間、博史の心臓が大きく跳ねた。

背筋が凍る。

逃げ場のない牢獄、魔王軍の巣窟。

最悪の状況。


「……マジかよ」


鉄格子の外で、何かが蠢いた。

低い唸り声、鎖の音。

ゆっくりと近づく気配に、二人の呼吸は止まり――。


牢屋の扉が、軋む音を立てて開かれた。


――魔王軍第二位ドクトルクインの居城、地下牢。


鉄格子の外から、重い足音が近づいてきた。

低い唸り声、鎧の軋む音。魔族の兵が二人、松明を手に現れる。


「……囚人、引き立てだ」

濁った声と共に、錆びた鍵が差し込まれる。


博史は身構えた。だが、酒乱を使うには……胸の奥に巣食う恐怖が邪魔をした。

(……ダメだ……あれを使ったら、また俺は……!)

剣を握る手が震える。


鍵が回り、扉が軋んで開いた――その瞬間。


「今よ!」

ケイティが囁き、足元から魔法陣を展開した。

小さな閃光が弾け、目の前の魔族の視界を奪う。

「ぐあっ……!」


博史は咄嗟に飛び出し、膝蹴りで兵の腹を打ち抜いた。鎧が軋み、魔族が呻く。

「くそっ……出ろ、ケイティ!」


鎖を引きちぎる力はない。だがケイティは小声で詠唱し、細い光の刃で錠前を断ち切った。

「……っ! よし、走れる!」

「行くぞ!」


二人は牢を飛び出した。


石の回廊は暗く、あちこちで魔族の影が蠢いている。

鉄の匂い、血の匂い、そして異形の兵の呻き声。

逃げ場はない――だが走るしかなかった。


「ケイティ、出口は!?」

「分からない……けど、この回廊はきっと城の下層! 上に行けば……!」


背後で怒号が響く。振り返れば、無数の魔族兵が追ってきていた。

その中には獣のようなもの、翼のあるもの、鎌を持つもの……人間ではない影ばかり。


「っくそ……! 数が多すぎる!」

博史は剣を振るい、先頭の兵を切り伏せた。だが、次から次へと押し寄せてくる。


胸の奥で“酒乱”が脈打つように疼く。

「(使えば……一掃できる……でも……俺は、また……!)」

手が止まる。

恐怖で一歩を踏み出せない。


「ひろしッ!」

ケイティが叫ぶ。

「迷ってる暇はない! 死ぬか、生きるかよ!」


その声に押され、博史は剣を振り抜いた。

だが酒乱は解放できない。

必死に剣技と体力だけで応戦し、ケイティと共に狭い通路を駆け抜ける。


血と汗で視界が滲む。

前方に階段が見えた――出口の兆しだ。


その瞬間、天井の魔法陣が赤く光を放つ。


「――見つかった!」


警鐘が鳴り響く。

博史は咄嗟にケイティの手を取り、

牢の壁際に刻まれた古い符を剣で叩き割った。


石壁がわずかに崩れ、隙間から外の通路が現れる。

二人は息を合わせて走り出した。


廊下の先、無数の魔族の兵が武器を構えて立ちはだかる。

赤い瞳、黒い鎧。

その中心に――一人、異様な存在がいた。



白衣を纏い、長い手袋に黒い仮面。

細身の体に似合わぬ巨大な注射器のような杖を携えている。

顔には生気も表情も無かった

傀儡…?


「mamamamama、。

 “サンプル”が逃げたと思ったら、

 ユーがいるじゃないか

ああ、これこそミーの為の天の思し召しなのではmamamam」


ケイティの身体が硬直した。

「ドクトル……クイン……!」

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筆者が泣いて喜びます。


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【最恐オーガは他種族女子と仲良くなりたい】

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