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『酒乱』というゴミスキルで追放された俺、実は酔えば無双する最強勇者だった 〜美少女たちとスローライフ…を目指してたのに、記憶にないけど目が覚めたら相手をボコボコにしてたので英雄に祭り上げられる件  作者: あいだのも
第八章 転生者による反乱のロマネンド

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第八十三話 この世の真理と繋がる勇者


転生勇者リーダー理人のモノローグ(内面描写)


---


人は、いつだって“正義”に酔う。

だが、正義なんてものは――市場に出せばただのスローガンだ。


俺は知っている。

この世界で勝つのは、強い者でも、善人でもない。

“仕組みを作る者”だ。


孫さん孫正義さんは言った

「迷ったら、どちらがより多くの人を幸せにできるかで決める。」


前世では仕組みがほとんど完成されていた。

僕みたいな平民はその仕組みに干渉することが出来ず、搾取されるのみだった。

僕みたいな能力はあっても全く活かすことが出来ない。

ふざけた世の中だった。


ウォーさんウォーレン・バフェットさんは言った

「価格とはあなたが支払うもの。価値とはあなたが得るもの。」


でも、この世界は違う。


勇者。

それはこの世界で最も都合のいいブランドを与えられた。

救済と支配を同時に許される称号。

笑顔で剣を掲げるだけで、民衆は歓声を上げる。


これほど効率の良い“案件”があるか?


ジャスティスソード、スキルまでかつて勇者が使っていた物。

確かに強力だ。

だが俺にとって本当の武器は、もうひとつのスキル――


《主の声》だ。


神の言葉、世界の意思。


あれは“情報ネットワーク”だ。

誰も知らない場所から、世界の動きを俺に伝える。

要は“株価速報”みたいなものさ。


だが、俺はそれで動く。

誰が死ぬか、どの国が滅ぶか、何が“利益”になるか。

善意のふりをして最適解を選ぶ。

――それが僕が成り上がる為の勇者道だ。


そして、こいつも僕を理解してくれる。

たまに、助言のようなものをくれるのだが、僕が選びだす答えと等しい。

僕はパーティーの仲間よりこのノイズ混じりの声の方が信じられる。


かつての勇者アルヴァンは愛のために剣を振るったらしい。

だが、愛は市場に流せない。


僕は違う。

愛よりも安定、信念よりも管理。

この世界を“最適化”するのが俺の使命。


世界は美しいものだ。

正しく設計すれば、回る。

僕の手の中で。


鏡の中の自分が、微かに笑っていた。

完璧な笑顔。剣を掲げる角度も、視線の高さも計算通り。

「これで、英雄の顔は出来上がりだ」


背後では、侍従たちが式典の準備を進めている。

衣擦れの音。香の煙。

だが、俺の頭の中には――別の“声”が鳴っていた。


 〈……幸福指数、上昇……〉

 〈民衆感情、収束傾向……〉

 〈王国軍、掌握完了……〉


ノイズ混じりの囁き。

人ではない何かが、淡々と“結果”だけを伝えてくる。


「なるほどな……システムは今日も満足らしい」


僕は剣の柄を握りながら、ふと笑う。

かつて地球で読んだ言葉が脳裏を過った。


二―さん、ニーチェさんは言った>

“道徳とは、強者の作るルールである”



――「神の声を聞く男」


僕がこの世界に転生され目を開けたとき、そこはもう“ファンタジー”の世界だった。

魔法、剣、王国、教会――。

ありがちな転生劇。僕は笑った。


「ようやく来たか。最初から勝てるゲームだ」


周囲の者たちは怯えていた。魔物、戦乱、飢餓。

僕の目にはチャンスにしか見えなかった。


どの世界でも、上に立つ者は“情報”を握っている。

そして僕の最強たる所以は勇者のスキルではない

この能力だ

どの創作物も現実ですら情報を得るものが勝つ


ビルさん、ビル・ゲイツさんは言った


「情報を集め、理解し、行動につなげる人が、未来をつくる。」


市井の噂、貴族の権力構造、教会の発言力、そして魔王軍の実態。

この世界は見事なまでの“旧体制”だった。


技術の独占、血筋の支配、宗教の洗脳。

そこには流動性がない。

硬直した社会は、常に変革の余地がある。


そして、俺の《主の声》が、その変革の道筋を示した。


 〈……北方の王、病死……〉

 〈……南部の教会、後継争い勃発……〉

 〈……民衆の信仰心、低下傾向……〉


〈まずはこの国で地盤を固め、数年後に王国は危機に陥ります。

その時に備えるのが最適と考えます〉


「僕もそう思っていたよ。」


同じく転生した数人が集まってきた。

その中で強いスキルを持った者がパーティーに組み込まれた。

港区女子の欲につけこむアーチャー

我がない魔法使い

プライドだけ高いタンク


スキルが強いし、人間としも分かりやすく、駒としてはとても有用だった。


本田さん本田宗一郎さんは言った


「人の長所を見てつきあえ。短所ばかり見ていると、誰ともやっていけない。」


まずは“救済”という名の広告を打った。

戦災孤児を保護し、彼らを兵士に育てる学校を構築。

貴族には“防衛事業”として資金を集め、

教会には“神の奇跡を広める機関”として宣伝を依頼した。


同時に、魔族との戦いを演出した。

魔法具で、魔物を操り、

自らが“撃退したように”見せかける。

民衆は歓声を上げ、国王は感涙した。

――勇者、誕生。


そこからは早かった。

教会の庇護を得て、王家の側近に取り入り、

戦乱のたびに「最も効率の良い勝利」を提供した。

俺が指揮すれば、犠牲は最小、成果は最大。

それが“正義”の新しい定義になった。


 

 〈……聖都、あなたの布告を承認……〉

 〈……勇者信仰、拡大中……〉


「はは……見ろよ、主。

 これが“信仰の経済化”ってやつだ」


民衆は祈りながら働き、教会は祈りを税に変えた。

俺はそのシステムを回すCEOだった。


剣も振るわず、血も流さず、

ただ“声”を聞き、“計算”しただけで――この地位に立った。


だが、時々思う。

この《主の声》は、いったい何者なのか?


……いや、考えるまでもない。

神だろうが世界だろうが、

“使えるなら使う”、それが僕の流儀だ。





---


そして、彼は今――鏡の前で、英雄の仮面を整える。


全ては“計画通り”。

だが、心の奥底で、わずかな違和感が蠢いた。


 〈……異常値検出:パーティー名シューティングスター、接近中……〉


ノイズ混じりの囁き。

勇者の微笑が、一瞬だけ止まる。


「……ああ、なるほど。やはり、物語は予定調和では終わらないか」


彼は再び笑った。

英雄として。支配者として。

そして――現代の人間として。


簡単なゲームはすぐに飽きる

ゲームはある程度の難易度があってこそだ


だが、準備は完璧だ

正義も、秩序も、平和も。

それを維持するのに必要なのは、“力”ではない。

“同意”だ。

人々が進んで従う構造を作れれば、戦わずに支配できる。


孫子さんは言った


「彼を知り己を知れば百戦殆からず。」


僕が今、王子と並んで戴冠式に立つのも、

その“構造”を見せるため。


民衆には希望を、貴族には秩序を、神には信仰を。

それぞれが欲しいものを手に入れた気になれば、

世界は自動的に安定する。


ナポレオン・ボナパルトさんは言った


「リーダーとは希望を売る商人である。」


 〈……式典開始まで、あと三分……〉

 〈賛美率、97%……〉

 〈異端勢力、活動停止……〉


「ふっ、完璧。あとは“演じる”だけだ」


鏡の中の自分が、笑っている。

まるで本当に英雄のように。

だが――その目の奥には、何の感情もない。


「……いいだろう、“主”よ」

「僕がこの世界を“最適化”してみせる」


マルティン・ルーサー・キング Jr. さんは言った

「闇は闇を追い払うことはできない。光だけがそれをできる。」


扉の向こうでは、楽団が鳴り始めた。

群衆の歓声、鐘の音、そして光。

勇者はゆっくりと立ち上がり、

玉座の道を歩き出した。


――玉座の間が、異様な静寂に包まれた。

王国の象徴たる大理石の柱、その一本一本にまで金糸の装飾が施され、

その中央で、勇者は立っていた。


冠を掲げる教皇の声が、荘厳に響く。

「今ここに、新たなる救世の王――“真なる勇者”の誕生を告げるポ!」


群衆が沸き立ち、音楽が鳴り響く。

空に浮かぶ巨大な魔導スクリーンには、勇者の姿が映し出され、

世界中の都市で同時に中継されていた。


勇者は微笑みながら、一歩、壇上へと進み出る。

光が降り注ぎ、白いマントが風を孕む。

完璧な演出。完璧な姿。

ジェフ・ベゾス 「リーダーとは、未来を語り、そこに人々を連れていく人だ。」




だがその裏で、勇者の脳内では、また“あの声”が響いていた。


 〈……信仰指数、上昇……〉

 〈……幸福感情、安定……〉

 〈……全体効率、97.4%……〉


「いい子だ、世界。

 そのまま、動かず、回っていけ」


勇者は唇の端を上げ、群衆に手を振る。

その笑顔は、温かく、慈悲深く――そして、冷たい。


「――皆の者、今日という日を誇ろう。

 世界は我らの手で、安寧の形を得たのだ!」


群衆の歓声が空を震わせた。

その瞬間――勇者の頭に、ノイズが走った。


 〈……異常値検出:博史……〉

 〈……異常値検出:ブラン……〉

 〈……異常値検出:キリヤ……〉


「……なんだ?」


そのときに彼らは現れた


〈告、個体名キリヤはマスターのステータスを上回っています〉


なに..

いや、僕は戦いという戦いをしていない。

当然と言えば当然か..


〈告、転生者の博史にはステータスで上回っています〉


ジェフ・ベゾスさんは言った

「最も大きなリスクは、リスクを取らないことだ。」


博史、彼か、ここは僕の腕の見せ所だな


〈キリヤにはメイを当てるのが最適と思われます。〉


助かるな、そのように言いくるめれば良いのか


〈キリヤにメイとの対戦を奨めるだけで95%の確率で成功します〉


キリヤはうまくいったが、ブランがこっちについてきてしまったけど大丈夫か?


〈ブランのデバフスキルは非常に強力ですが、マスターのスキルで解除可能です〉

そうか、それなら大丈夫だな


博史との戦闘中↓


おい!話と違うぞ!

博史には勝てるんじゃなかったのか!?

〈ぎ、ぎ、ぎ、ひ、博史が予想を上回るぎ、ぎ、〉




最後の『本当の』戦闘

僕は呆気に取られてしまった


計算も利益もない

ただ魂のぶつかり合い


僕がやって来た事を後悔はしていない


ただ、羨ましいと思ってしまう


僕はこれから牢獄で暮らすらしい。

博史が情けをかけてくれて処刑は免れるそうだ。


牢獄からでも出来ることはある。

失敗したとはいえ世界の平和を望むのに違いはないのだから




「良かった」と思ってくださったら

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筆者が泣いて喜びます。


その他の作品も読んで頂けると嬉しいです。

【最恐オーガは他種族女子と仲良くなりたい】

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