第八十一話 後を託されるのはありがた迷惑
――奈落の祭壇。
「はあああああっ!!!」
博史のダガーが火花を散らし、オルフェインの聖剣とぶつかる。
「……聖剣を跳ね返すダガー…
なんだ、そのダガ―は…」
オルフェインの紅い瞳が光る。
その一撃はスキルを使わないまでも
博史を確実に押し潰すはずだった。
だが、その瞬間――。
「……ぐっ」
オルフィンがブランを見据える。
その刹那、オルフェインがブランの魔法に捕らえられた。
「博史、今回は手出しさせてもらうよ」
「今よ」
マリーの祈りの声と共に、光の矢が数千本オルフェインに照準を向けた。
オルフェイン表情はもがき
苦痛に歪む。
「守る……! 守る!…守る!…守るぅぅ!!!」
マリーの表情が一瞬曇る。
「ごめんね、オル」
そう言うと一層激しい光の矢がオルフィンを襲う
オルフィンは全身を光の矢で貫かれ、少しづつ意識を戻す
「……やめて…姫……
貴方は、僕にそんな目を向けないで…」
一瞬だけ苦笑の色が混じる。
博史は全身の力を剣に込め、叫んだ。
「オルフェイン!
昔何があったか知らねぇし
三対一で悪いが
眠ってくれぇ!」
渾身の突撃。
紅と光がぶつかり合い、轟音が地下を揺るがした。
博史の短刀がオルフェインの胸を貫いた。
「……が……は……」
瞳が一瞬だけ揺らぎ、やがて柔らかさを取り戻す。
「お前とはちゃんとしたところで語り合いたかった」
博史は寂し気に言う
「……姫…
いや…そうだね…博史…マリーを頼んだよ…」
そんな元勇者に対しマリーは冷ややかな言葉を投げかける
「はぁ…去り際にそんなこと言うなんて…
だから、マリリンは死んだ人に会いたくないのよ」
「マリー…僕は君に会えただけで…利用された価値は…あると思っているよ」
「あんな結果になってよくそんなこと言えるわね
マリリン、あんたのそうゆうところ嫌い」
その言葉にオルフェインの顔が崩れながら微笑む
「…マリー…変わった…ね…
君は…そんなふうにハッキリ物を言う人じゃあなかった…」
「オル、酒の為に冒険するのも悪くないのよ」
「ふっ…じゃあ僕には無理だね
僕は酒を一滴も飲めないから」
オルフェインはふっと笑いそのまま崩れ落ちる。
紅い光は消え、漆黒の鎧が粉々に砕け、静寂が訪れた。
祭壇に残ったのは、剣を握りしめた博史と、
仏頂面のマリー、そしてブランだけだった。
「マリー…」
「……さあ、皆、早く帰って
皆で勝利の祝杯をあげましょう」
マリーはいつものような調子で言った。
「あとは第一王子と教皇を取っ捕まえるだけ…って。
で、やつはどこ行った?」
ブランが教皇の方に振り返る
「ポポ、最深部だポ
知っているか?そこに何が眠っているのか」
教皇は何かを諦めたように言った
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