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『酒乱』というゴミスキルで追放された俺、実は酔えば無双する最強勇者だった 〜美少女たちとスローライフ…を目指してたのに、記憶にないけど目が覚めたら相手をボコボコにしてたので英雄に祭り上げられる件  作者: あいだのも
第八章 転生者による反乱のロマネンド

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第七十七話 酒に頼らないで生きていく



――地下深く。

王城の地下に隠された「奈落の祭壇」。

かつて魔王が封じられていたというその場所は、巨大な石柱が林立し、床一面に古代の魔法陣が刻まれていた。

天井は高く、しかし光はなく、松明の炎すら不気味に揺れている。


「荘厳だろう?」

すでに祭壇の中央に立っていた理人が、ゆったりと両腕を広げた。

「この場所こそ、僕たち『新時代の勇者』にふさわしい舞台だ。

最後にもう一度君に問おう

デカさん、デカルトは言った

良識はすべての人に平等に与えられている。ただし、使い方は人それぞれである。」

僕の仲間になる気はないかい?」


「ああ、無い」


「そうか、君は賢いと思っていたが残念だ」


彼の手に神剣が現れる。光そのものが刃となり、祭壇全体を照らし出す。

「……派手だ」

博史は剣を構えながら苦笑した。

だが、その手は汗で滑っている。

(……酒なしで、本当に勝てるのか?)


「博史、あたしが動きを止めるからそのダガーで」


「いや、ブラン、一人でやらせてくれ」

ブランがサポートしてくれれば勝てると思う

でも、それじゃあ駄目なんだ

酒乱のスキルに任せて知らぬうちに全て失うなんてもうしたくない。


理人は、余裕の笑みを浮かべる。


「どうした? 戦えないのか?」

その一言が胸に突き刺さる。

博史は深く息を吸い、仲間たちの顔を思い浮かべた。

戦える…!


次の瞬間、理人が動いた。

聖剣を振りかざすと、光の刃が幾筋も分かれ、矢のように博史へ殺到する。

「くっ――!」

博史は地面を転がって回避。背後の石柱が光に貫かれ、粉々に砕け散った。


「避けるだけか? ならば、これでどうだ!」

理人が空に剣を突き上げる。


祭壇全体が昼のように輝き、目が焼ける。

(視界を潰す気か!)

博史は咄嗟に目を閉じ、暗闇修行で得た「気配を読む」感覚に頼った。


――右上から。

博史は直感で剣を振り上げ、光刃を弾き飛ばす。

火花が散り、理人の眉がぴくりと動いた。


「ほう……

流石は転生者

少しはやるようだね」

彼の笑みが、今度は僅かに険しさを帯びる。


博史は息を切らしながらも、口元を歪めた。

「こんなでも、守りたいものがある時があるんだよ…」


雄叫びと共に駆け出す。

石柱を蹴って跳び、光の剣に自分の刃をぶつける。


「ジャスティス・セイバー!!」

勇者が叫ぶ。


やっぱり、水月と違い、攻撃に意思がある。

真っ向から受ければ成す術無いが

受けなければかわせる!


閃光が祭壇を覆い、轟音が地下を震わせた。


理人の顔から、初めて余裕の笑みが消えた。


――轟音が止み、砂塵が晴れていく。


「フン……

その程度で、僕を止められると思うな!」

理人が力任せに押し込んでくる。

神剣から放たれる光はまるで太陽のように眩く、すべてを圧倒する。


だが博史は、ぎり、と奥歯を噛みしめた。

「……力じゃ、敵わねぇ。だけどな……」


次の瞬間、博史はダガ-を引いた。

理人の勢いを、真正面で受け止めず、逆に利用する。

空を切った光の刃が石柱を裂き、破片が降り注いだ。


一瞬の隙。その隙を逃す博史ではなかった。

崩れた石柱を蹴り足場に変えると、一直線に跳躍する。


「おおおおおおおッ!!!」

雄叫びと共に、勇者の懐に潜り込む。

「これが……俺の戦い方だ!!!」


理人が慌てて聖剣を掲げる。

だが――その瞬間。


トシュ!!


博史の指先が勇者の鎧の無い

首もとに触れた

ただ触れただけ

敵意の無い掌は理人の警戒心をスルリとすり抜けた


ずっと水月の動きを観察してた

彼女は俺の常識と全く違うことをしていた


力を込めて力一杯殴れば殴るほど強く、効くと思っていた

しかし彼女は力を決して込めなかった


彼女を観ていて気付いたこと

力は『使う』ものだった


それからただ何かを殴る訓練をやめて

物を動かす訓練をし続けた


沢山の気付きがあった

一番物が動くのは瞬間的に力み無く触れれた時だった

その時に『力が通る』という感覚が分かった。


「ごほっ、なっ…」

勇者はその場にうずくまった


重苦しい沈黙。

やがて、博史は荒い息を吐きながら立ち上がる。


「……俺は……酒がなくても

仲間を守れるくらいには、強くなったんだ」


誰に言うでもなく呟くその声が、広い地下に反響した。

そして、暗闇の中に立つ彼の背は、これまでで一番、大きく見えた――。




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