表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/61

第四話 ぶりっ子マザーは年齢不詳,オジサン好き

また、ギルドの重厚な扉を開ける


「あら毎日任務やるなんて本当に偉いわね

残念だけど今Dランク任務しかないのよ…」

お姉さんのシャツの袖の隙間から

眩しい二の腕がこんにちはしている

二の腕に惹かれるなんて思わなかった

だが、布と肌の境目

隠すところと見せるところの曖昧さが

男心をくすぐられるっと…


「え、Eランク無いんですか?」


「大丈夫よ

今回はスライム相手

マザーさんも一緒だか

ら死ぬことは無いわ」

お姉さんが顔の前でナイナイ、と手を振る

その仕草で、袖の隙間から脇が一瞬だけちらりと見えた

お姉さんの脇は綺麗だが

普段は折りたたまれているためにどうしてもできるシワ。

二の腕の曖昧さの良さとは違う

見えてはいけないものを見てしまったという背徳感

水着ではこの感動は味わえない



「マザーかぁー…

珍しいな」

キリヤが複雑そうな顔をしている


「そうなのか?」

大体パーティに一人は回復役として

いるのが普通と思っていたが


「ほら冒険者って男女

性に寛容だろう?

教会系は『汝一人を愛せ』が基本だから

俺らと合わない奴が多いんだよ

いきなり説教しだしたり」


まるで経験したかのような口ぶりだ


「なんで合わないのに

お互い冒険者やっているんだ?」」


「冒険者にとって回復要因は貴重

マザーにとっても伴侶探し

と言っても冒険者になるようなマザーは

はみ出し者でもあるらしいけどな」



町の出口

清楚そうな修道士の格好をした

女性が立っていた


「今回一緒に任務行くかたですか?」


「はいぃ!

ちっガキどもか」

明るい声で振り返り

盛大に舌打ちした


おいおい聞こえてるよー


「俺はキリヤ

こいつは博史

意外と俺ら気が合うかもね」


「マリリンって呼んでねぇ」

アニメなら効果音とハートが飛び交うレベルの

盛大にぶりっ子のポーズをする


「ま、マリリンって…

呼ぶの恥ずかしいから…

マリーさん、よろしくな!」


「マリリンって呼びなさい!」

一瞬、ものすごい殺気を感じた気がしたが

彼女はサバサバと「まあいいわぁ、みんなぁ、行くわよぉ」と先を歩き出した。


初めての戦闘(シラフで)

恐怖でしかないと思っていたが

思ったより簡単だった


というのもキリヤがほとんど片付けてしまったからだ

しかも剣すら使わず手刀のみで


一つ気になるのは

後衛からマリーが俺に魔法をかける時

恍惚した表情をしていたことだ

魔法が好きとかいうレベルではなく…


任務もぱぱっと終わり

俺たちはいつも通り飲みに行くことにした

断られるのを前提でマリーを誘うと

意外にも

「マリリンもぉ行くわぁ」と

この国のマザーは禁酒とか

制限も無いのだろうか




――――――――――――――――――――




そしていつも通り

気付くと朝だった


しかし、いつもと違うのは

今回は起きたら変なところにいるとかではなく

酒場の机に突っ伏したままだったことだ

周りには、多くの冒険者も同じく伏していた。


目の前にはキリヤがいた。


「おや、おはよう」

明るい声とは裏腹に暗い表情をしていた。


「キリヤ機嫌が悪いようだけど

今回は何があったの?」


「…言いたくね」


「あら、男がみっともないわねぇ

マリリンからぁー話そうかぁー?」

マリーは魔法を掛けたような恍惚な表情をしていた

修道士の恰好を脱いだマリーは

宝石のような青い髪をしていた


「ババァはどっか行け!」


「天の裁き」

目の前のキリヤが一瞬で黒焦げになった

前触れもなく

唱えただけで

黒焦げに…

俺がやられたらマジで死ぬことないか…?


「お、おいキリヤ生きてるのか…?」

キリヤはプシューと口から黒い息を吐いて返事をした


「決めたわマリリン

君たちとぉーとパーティー組むわぁ」


「な、何故…?」


「マリリンんー

あなた達の事気に入ったのぉ」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【昨夜の回想】


昨日はまたいつも通り

楽しく皆で飲んでいた

マザーに相応しくなく下ネタも交えながら


意外にもマザーのウケも悪くなかった


キリヤはそれで気分を良くして

それまで少し距離を保っていた

マリーの事を誘いだした

「俺はよー

お姉さんのよー

使い古されたのにもよー

ペロペロしてぇんだー」


「残念ねぇ

君はマリリンのストライクゾーンから外れているのよぉ」

軽くあしらうマリー


蚊帳のそとで機嫌が悪くなる俺

それを気遣ってか

マリーをもっと酔わす為か

キリヤが俺に気付かずに抜け出すためか


「それはやってみないと分かんねぇよぉ

なぁみんなー楽しくのもーぜー」

酒場の奴らに声を掛けると

マザーの下ネタに聞き耳を立てていた

男どもが雄たけびを上げ

全員を巻き込んで飲むようになった


「マリリンー

かわいいー

飲んだらもっとかわいいー」


「もう、上手ねー」

マリーはぐびぐびと酒を飲み干すも

シラフの時と全く変わらない


程よく気持ちよく酔ったマリーは

好みのおじさんを見つけて

夜の街に消えていった。


おじさんに狙ってた女を取られ

意気消沈するキリヤ


俺は皆でただ楽しく

酒場全体で飲んで潰れていた。


――――――――――――――――――――――――

【回想終わり】


「話聞いていても

全然分からなかったんだけど

何で俺らとパーティー組む気になったの?」


「マリリンがぁ冒険者をやっている理由はぁ

好みの男性に抱かれたいからよぉ」


「…?でも俺らは好みじゃないんでしょ」


「ええ、だからよ

身内で抱いた抱かれたの

いざこざは面倒くさいの

マリリンの好みはぁ

明日でもふぅーっと吹けば消えてしまうような男に

最後の灯火を燃え上がらせることぉ

マザーとして冒険者の回復役を勤めるのと同じぃ」

なかなかコアな性癖が出てきたな


「知っているか

こいつの年齢

若そうに見えてぐゎ」

キリヤが何かを言いかけたが

またもや黒焦げになった。


「君たちといればぁ

そうゆう人達にいっぱい会えそうな気がするから

よろしくねぇ」


マリーが仲間になった



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




【キャラクターデータ:マリリン】


所属: なし

役割: 魔法使い

スキル: 沢山

魔法: 沢山

武器: 最上級の杖

防具: 伝説の魔法使いのローブ


【ステータス】


レベル: ?

体力: ?

腕力: ?

魔力: ?

防御力: ?


「良かった」と思ってくださったら

是非ブックマーク、★★★★★をお願いします。

筆者が泣いて喜びます。


その他の作品も読んで頂けると嬉しいです。

【最恐オーガは他種族女子と仲良くなりたい】

【囚われ姫は魔王に恋をする】

⚫︎囚われ姫は魔王に救われる

https://ncode.syosetu.com/n1925ii/



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ