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魔王城の自室にて

人と魔族が対立する異世界で、様々な場所で争いが起こっていた。人の国は四つあり東西南北で分かれ各々の領地を統治していたが、そんな四つ国の中央には魔王が統治する魔族の国があった。


四つ国の中央にある魔族の国には禍々しい巨大な城がありまるで来るべき勇者を待ち構えるようなその出で立ちから魔王の力をうかがえるようであった。そんな城には幾つかの棟があり、その一つの棟の最上階の部屋では魔王の愛娘が自身で作り上げたゴーレムとある計画を話していた。


「眠たい。寝たい。そして寝れない。不眠症でもここまで熟睡出来ない日々は続かないわよ?だから私は眠る為にこの国をでようと思ってるのよ!」


そう口にする少女は黒髪ショートから左右に角を生やし、何処か力の抜けた瞳にゴスロリのドレスを着た見た目をしていた。


「【ネル様】、そうは言いますが父親である魔王様がその事をお許ししてくださいますか?いくら睡眠不足でイライラされていても、最近人間の中で勇者や賢者などと言う者達が幾つかのパーティーを結成したとも聞いてますし、ネル様を溺愛されている魔王様が首を縦に振るとは思えないんですが?」


少女にネルと呼び掛けたゴーレムは白い髪色に片眼鏡をかけ使用人の衣服を纏った30代ほどの見た目をしていた。


「そう言えば貴方、日に日に私達に似た見た目と口調になっているけど?最初はただの土人形で話し方も片言だったけど一体どうしてるの?」


「この姿になるまで何の反応も無かったのでまだお若いはずのネル様の聴覚と視覚を少々心配していたのですが、認識はされていたのですね!」


「貴方私をバカにしてない?」


「ネル様をバカにしてない割合は35%。バカにしている割合は45%。私がネル様に対して懐いている無関心の割合が20%です!」


「雷魔法。サンダーブレイク!」


「ギャーーーーー!」


ゴーレムが言葉を発し終えたその瞬間ネルは無表情のまま殺気を放ちながら魔法陣を展開して自室内でゴーレムに向けて雷魔法を放った。魔法によりゴーレムの胴体と背面の壁には電撃による穴が空いていた。


「な、なんて事をするんですかネル様!胸に風穴を空けないで下さいよ!」


「普通なら死んでるわよ?だけど流石はゴーレムね。今の雷魔法をくらって立ってられたモンスターは初めてみたわ。それで、誰からそんな変化魔法と会話を教えてもらったの?」


胴体に穴を空けたまま、ゴーレムは返答した。


「魔法はネル様が読まれた魔導書をたまに読ませていただいてます。会話については城の者達の会話から学びました。ネル様と居ても基本的にネル様は【ボッチ】のようですので、会話は他の者を観察しながら学んだので、些か時間はかかりましたが!」


「火魔法。フレアドライブ!」


「ギャーーーーーー!!」


再びネルの怒りを買ったゴーレムはネルの火魔法で部屋の半分と共に業火の中にいた。暫くした後、炎は瞬く間に消え去りそこには焼け焦げた部屋の半分と、うつ伏せで倒れている全裸のゴーレムの姿があった。


「私に何か言うべき言葉は無いの?」


「、、気にされて、いたのですね?、、すいません、でした。、、」




先程まで意気揚々と喋っていたゴーレムは片言だったと言う。


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