鉄輪式鉄道
おおよそ100年前、世界で初めての空中のみを走行することができる車両が開発された。
数年後には道路交通法は空中車両は35メートルまでしか飛べないという規定となり、それ以上は航空法の範囲となる。
一方で免許の制度は大幅に変わり、空中車両用のものができた。
しばらくして、量産が進み、地上を走る車両は少なくなった。
この動きは鉄道にも普及し、60年前に初めての空中鉄道車両が、そして、次第にそれらに取って代わられた。
今では地上はほとんど動いている機械は無い。
せいぜい、愛好家が地上車両を走らせる程度だ。
その中で、手野鉄道は最後の鉄輪式鉄道車両を走らせていた。
最後まで残った鉄輪式鉄道というもは好事家が多く乗り、そのために今も残っているとされる。
また、これ以外の鉄輪式鉄道というのは、世界にある保存鉄道があることはある。
だが、定時運行はほとんどされることもなくなり、徐々に衰退していることが如実に表れていた。
いつまで手野鉄道が鉄輪式鉄道として動けるかはわからない。
それでも手野鉄道は、それが必要だと思う限りは走らせ続けるつもりのようだ。