まわれセカイ
ガロンと談笑していると続々と同僚が就業し、寝床に戻ってきた。
「皆さん、お疲れ様です。」
ニヤも戻ってきたようだ。
「今日は皆さんに給料を差し上げます。この家では2日に1回差し上げる決まりになっています。ではサナさんから順番に取りに来てください。」
マジか、給料貰えてしまうのか。
最低限の生活は保障されているとはこんなことだったのか。
「1日銀貨2枚となります。なので4枚差し上げます。」
給料は皮の袋に入れられて渡された。
「では皆さん、また明日もよろしくお願いします。」
ニヤは去っていった。
さてと、俺の給料を確認しますか。
ザァァァァァ
これが俺の初給料。
銀貨4枚....?
ザァァァァってコインが落ちる音じゃないよな。
コインが落ちる音といえばチャリンだろ?
???
袋から出てきたのは、すごく見慣れた銀の玉。
パチンコ玉。
ドル箱1箱分くらい出てきた。
俺の給料は?
俺の金はどこへ?
“自称”神から最後に言われたようなことを思い出した。
“あなたはお金を持つとろくなことに使わないので.....にする能力をつけときますね”
もしかして、俺が得た金は全部パチンコ玉になってしまうのか?
嘘だろ。
いや、何パチカスみたいなこと言ってるんだ?
まぁ生前そうでしたけど。
どうすればいいんだよ。
「ヨヨ、その玉なんだ?」
「これは...俺にもわからない。給料を確認しようとしたら袋からこれがあふれてきて。」
「とりあえず、集めよう。」
「おう。」
とりあえず、集めたがこれはいったいどこでどう使えばいいんだろうか。
絶対この世界にパチンコなんてないし、使いどころないよな。
いや、無いなら作ればよくないか?
この世界にはロクなギャンブルが無い。
もし、俺がこの世界にパチンコを作れば、奴隷生活から一発逆転ウハウハライフできるのでは?
決めたよ。
俺はこの世界という名のハンドルを回し、クソみたいな人生の終止符とパチンコを打つ。