仕事終わりのテレビ
間違えて2回投稿してるかもしれません。
その時は許してください。
翌朝?朝なのかわからないが、目覚めるともうすでにほかの奴らは起きていた。
もう既に何人かは持ち場に行ったのか分からないがいなかった。
ヨレはまだいた。
「ヨヨ、起きたのか。おはよう。」
「おはよう。今日は何をすればいいんだ?」
「俺たちは今日も廊下磨きらしいぞ。」
「じゃあ行くか...」
「今日はあまり話さないようにしよう。」
「わかったよ。」
今日も昨日と同じ廊下を磨くらしい。
今日の業務は何もなく進んだ。
お互いに何も喋らず。
ただただ床を磨いた。
俺のイメージした奴隷といえば、扱いの酷い召し使いみたいな感じなのだが俺たちは床磨きしかしていない。
他の業務は他の奴らがしているのか?
当主のことだから、奴隷の作った飯は食わんとか言いそうだよな。
そもそも、この考えだと奴隷の磨いた床は歩きたくないとか言いそうだよな。
だったら、何のために奴隷雇ってんだよってな。
まあそんな話どうでもいいか。
それにしても、相変わらずいろんなものが置いてあるな。
壺に絵画、陶器に剣など色々。
博物館かよ。
廊下の両端に1つずつ。それが一定の間隔を空けて並んでいる。
大体、20セットくらいか?
正直、そういった物を見るセンスが無いせいなのかはわからないが微妙なものもある。
俺たちが長い廊下を磨き終えたときには既に日は落ちていた。
ニヤに報告すると、今日はこれで業務終了だという。
俺とヨレはいつもの集合場所に戻った。
疲れた。
もう腰が痛い。
座って休んでいると、ヨレが話しかけてきた。
「おい、ヨヨ。お前ってさ、本名なんて言うんだ?」
「え?」
そういえば、俺以外のやつらにはもともと名前があったのか。
しかし、ここで山田太郎と名乗るともう「私は転生者です。」と言っているのと同じことになる。
だが、俺はこの世界の名前のテンプレートを知らない。
どうする。
「俺は...記憶がないんだ。気づいたら奴隷として運ばれていてそれで...」
とりあえず、これでごまかそう。通ってくれ。
「ふーん。そうなのか、大変だな。」
また、嘘をついてしまった。
「俺は元はガロンっていうんだ。今度から、2人でいるときはヨレじゃなくてガロンって呼んでくれよな。」
なんてこった。
せっかく忘れようとしてたのに、その名前はズルいよ。
「おう、よろしくな。ガロン。」
「ガロンはなんか魔法とか使えるのか?」
「俺は投影魔法が使える。」
「マジかよ。」
「とは言っても、これくらいの大きさの映像を見せるだけだけど。」
ガロンことヨレは手で四角を作る。
大体、一辺50センチくらいの正方形だ。
「見せられる映像ってどんなのだ?」
「自分が想像できるものはなんでも映せる。試しになんか見せてやるよ。」
ガロンは何かを唱えると、目の前に黒い面が浮かび上がってきた。
黒い面がだんだん明るくなっていき、映像が流れてきた。
今日磨いてきた廊下の映像だ。3秒くらい流れたところで映像は消えた。
「こんな感じだ。」
「すげぇな。」
テレビが手に入った。