美少女
...なぜ?こんなことに...?
わけがわからない...
今日は入学式。
憧れの星川学園に入れた私はとても浮かれていた。
「みーその!」
話しかけてきてくれたのは私の親友、佐瀬花音。
今日から高校一年生。
「花音!!おはよっ!」
「おはよぉーとうとう今日からだね!」
「そうだよね!!!なんかもう!星川生徒!って感じがするよ!」
「うんうん!わかるっ!」
ふわっといい香りが漂ってくる。
そちらの方を見るととても綺麗な人がいた。
「あの人すごい...綺麗...」
「え?誰のこと?」
「ほらほらあそこにいる!」
指を指すが誰もいない...
「あれ?いたのに...」
「んー見間違いじゃない?」
「あんな綺麗な人見間違うはずないよ!!」
「まぁ早く行こっ!」
「うん...」
いたはずなのに...
なんでいなくなったの?
んーやっぱり見間違い?
まぁ、一瞬だったし...ね
「あの子...見えたみたいよ」
「そうみたいね...」
「今年はあの子かしら?」
「ええ、巻き込まれるわ。」
「そうね...」
謎の美少女たちが話していた...
美園が聞いていれば良かったのかもしれない...
「みなさん!はじめまして。このクラスの担任の前園音羽です。よろしくね!」
そう挨拶をしたのは若くて綺麗な先生だった。
奇跡的にも花音と同じクラスで嬉しいのにこんな先生ではもっと嬉しくなる。
「じゃあ自己紹介をしましょう。名前、好きなことと一言ぐらいかしらね?」
1人ずつ自己紹介をしていく。
「えっと、河野崇です。好きな事はバスケ。この学校にはエースがいるらしいですが抜かすので見ていてください!」
河野...か...
星川学園にいるエースはすごく強いらしい。
そんな事言っちゃっていいのかな?
なんて思ってるうちに私の番がくる。
「北村美園です。好きな事はお菓子作りです!1年間宜しくお願いします。」
至って普通の挨拶をする。
印象には残らなそうだけどいいだろう。
「神北鈴です。趣味は読書、よろしく。」
クールに自己紹介をした神北さんにどこか惹かれる。
仲良くなりたい!そう強く思ったのは初めてだった。
「美園!ごめん!海叶が待ってるんだ!先帰るね!」
海叶というのは花音の彼氏。
優しくてかっこいい。
羨ましいくらいに仲がいい。
あ...神北さんだ...
「神北さんっ!」
「なに?」
「その...よければ一緒に帰らない?」
「.....」
ダメだった...かな?
「いいわよ。」
「ほん...」
「でも!私よる所があるの。ついてくるなら」
さえぎるように言われる。
「いいよ!」
私が言うとスタスタと歩いていく。
よく知ってるな...
神北さんが立ち止まったのは...星川学園(裏)と書かれていた教室だった...
「ここは何?」
「そのまんまよ。ついてきて」
ガラッとあけると中には2人の美少女がいた...
「あら鈴...入学式そうそうありがと...う?」
「なんでいるの?鈴どうしたの?」
「一緒に帰ろって言われたから連れてきた。」
「わぁー鈴!ありがと!!この子例の子なのよ!!」
「え...?そうだったの。ならよかった。」
神北さんはそう言うと座って本を読み始めてしまう。
「あー、説明してなかったわよね。私は高校2年生。長谷川瞳」
「私は高校3年生の初瀬美月。」
「あ、私は高校1年生の北村美園です。」
この瞬間から私は...恐怖に引きずり込まれていく...
そんなことまだ私は知らなかった...