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第17話

 私は漆黒の鎧と兜を身につけている。世界最強の力、闇を付与されし防具だ。


 玉座の闇がこう聞く。洞穴の最奥から響いてくるような声だ。どこか憤懣としている。何かが気に入らないのだろう。


「闇騎士……クロツアーよ。世界を手にいれるためメリアリアを殺せ……ムーメリアに悲劇を与えよ……闇の世界にひきずりこむのだ……俺様の体……ムーメリア……」


 私は膝をついていたが「御意」と言い立ち上がった。そしてマントを翻し玉座の間を出る。骸骨の騎士たちが私に敬礼する。


 なんと醜い存在か……。私にはまだ人としての精神を持っているようだ。まだまだ私は甘いな。世界を闇に包み込まなくては……。


 私はカツンカツンと石畳を踏み鳴らしながら進む。腰にはいた剣が血を求めている。


 私は闇神様の片腕としてつとめをはたす。殺せと言われれば殺すし、死ねと言われれば自害する。


 今まで何度も繰り返されてきたことだ。かわりばえしない鉄則。すべては闇神様のご意志のままに……。


 闇の力の前に皆踏みにじられる。悪意こそ全てに共通する最強の力。生物のあんたんとした気持ちこそ……最も重要。



 私はほの暗い廊下を進む。水滴のぽちゃりぽちゃりという薄気味悪い音がここの不気味さを上げている。

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