2
見慣れた駅の見慣れぬ景色
不思議な気持ちを抱えて
貴方の住所を辿る
貴方の住んでいる所は
貴方が両親と住んでいた家から
そんなに遠くもない場所で
その事実に
やはり
貴方らしい と
頬が緩む
冷たいことを言っていても
いつでも
貴方は家族を大切にしていた
今では霞がかかったような
遠い記憶を確かめながら
故郷の街を歩く
懐かしい町並みは
もう
僅かな面影を留めるだけで
不安が
胸を襲う
貴方も
変わってしまっただろうか
私だけが
大人になれずに
あの時のままなのだろうか
震える葉書
目の前に
小さなフェンスの一戸建て
住所を確かめ
表札を探す
表札を見つける前に
門の中に
扉の前に
小さな三輪車を見つけた
視界がぼやけていく
目に
涙が溢れそうになっていることに
気付くまで
少し時間がかかった
そのまま
今来た道を
足早に引き返す
ああ
貴方は家族を得たのだ
待っていてはくれなかったのだ
約束など
忘れてしまったのだ
頬を伝った一筋の涙を
風がなぶっていく
手の中には今年の年賀葉書
懐かしい貴方の字が
小さく尋ねる
元気か?
と
元気だった
元気だった
なのに何故
私はもっと早く尋ねなかったのか
約束を
覚えていますか?
と
何故私は
電話番号さえ書かずに
年賀状を送り続けたのか
何故
つまらないプライドを捨てて
貴方と連絡を保たなかったのか
洗練された女のつもりでいた
自分でも笑えてしまう
約束など
しなければ良かった
約束など
忘れてしまえば良かった
帰ろう
私の居場所へ
私のもう一つの夢は
抱き締めて抱き締めて
慈しんでいた夢は
破れてしまったのだから
一人で築いた城に戻り
今夜は夜通し泣き尽くそう
明日からは
今まで通り
また
一人で頑張れば良い
こんな顔を
誰よりも貴方に
見られなかっただけでも
良しとしよう
いきなり失恋です(ぉぃ
まだ続きますよー!




