第91話【小ボスへ】
「小ボスについてなにか掴めた?」
エース達が〖王都カクフォ〗に着いた日の夜、各自手に入れた、小ボスについての情報をシェアをしていた。
「僕が手に入れたのは、小ボスの名前が"サブロー"という情報だけ」
エースが最初に発表した。
「「「サブロー?!」」」
アリスとフィリアとマリーネがハモった。
「なんだその名前!」
アリスが目を丸くしたまま言った。
「なんか弱そう…」
フィリアが言った。
「次、私が手に入れた情報は、この街の最強パーティーが挑みに行って無事だったヤツはいなかったっていうこと」
アリスが残念そうに言った。
「相当、強いのかもしれないね」
フィリアが言った。
「次、私は小ボスが現れてからこの街は、支配されているという情報を手に入れたよ」
マリーネが発表した。
「この街がしょぼいのも小ボスのせいなのかもね」
フィリアが言った。
「では、フィリアさんはどんな情報を手に入れましたか?」
エースがフィリアに話題を振った。
「私はね、苺を使ったスイーツが美味しいという情報を手に入れました!」
フィリアが自信満々に言った。
「「「…は?」」」
全員の目が点になった。
「でねでね、この街の苺は大きくて鮮やかな赤でめっちゃ甘いらしいよ」
フィリアは、ヨダレを垂らしながら説明を続けた。
「…小ボスの情報は?」
エースは、フィリアに尋ねた。
「ない……。と言うとでも思った?」
フィリアは悲しい顔をした後、ドヤ顔になった。
「どんな情報ですか?」
エースが食い気味に訊いた。
「それはね、この街の上の雲の上にいるらしい」
フィリアがドヤ顔で言った。
「どうやって行けばいいんですか?」
アリスが尋ねた。
「それが、虹が出ている時しか雲の上には行けないらしいよ。しかも、その虹はいつ現れるか分からないらしい…」
フィリアは、残念そうな顔をして言った。
「その虹が出るまでこの街にいるしかないね」
エースは、渋々言った。
「じゃあ、明日はこの街名物の苺を食べに行きましょ!」
フィリアは、嬉しそうだった。
「そうですね…」
エースは、あまり乗り気ではなかった。
次の日エース達の前に思わぬ物が現れた。
「アレ…虹だよね?」
エースが指をさして言った。
「…そうね。早かったわね。もう少しゆっくりしたかったのに…」
アリスが唾を飲んで言った。
「いつ消えるか分からないし、早く行かなきゃ」
マリーネは、行く気満々だった。
「スイーツぅ…」
フィリアは、残念そうだった。
エースたちは、急いで虹の麓を目掛けた。
「虹の麓ってこんな感じなんだ。まさか、面白くもなんともない麓とは、思わなかった。なんか、土から光出てるだけじゃん…」
エースの「虹の麓には、金貨がある」という夢が壊れた。
「よし、行こ!」
アリスが気を引き締めて虹に足を乗せた。




