第88話【カヤとアリス】
「ところで、どうやって決着つけるの?」
アリスがカヤに訊いた。
「……知らん!」
カヤが大声でキッパリ言った。
「なんでやねん!」
アリスが思わず関西弁でツッこんでしまった。
「じゃあ、、私が唯一知ってるゲームで勝負だ!」
カヤが全身黒スーツのセールスマンみたいに指をさして言った。
「かかってこいや 喧嘩上等」
アリスが言った。
「私が知ってるゲームそれは……野球拳だ!」
カヤが大声で言った。
「……ん?野球拳?」
アリスは、一瞬混乱した。
「そうだ、野球拳だ 」
カヤが頷きながら言った。
「野球拳って…あの服脱ぐやつ?」
アリスは、カヤに尋ねた。
「そうだ!」
カヤは、いばり気味に言った。
「野球拳よりは、ちゃんと剣とか使って戦った方が…」
アリスは、恐る恐る言った。
「嫌じゃ!痛いのは嫌じゃ!」
カヤが子供みたいに言った。
「そう…です…よね…はい、分かりました」
アリスは、納得がいってない様子だった。
「よし!かかってこいや!」
カヤは、やる気満々だった。
「え?エースの前で脱ぐの?」
アリスは、まだ渋っていた。
「いいからかかってこい!」
カヤは、痺れを切らした。
「唯一知ってるゲームが野球拳って。あなた、大分スケベなのね?」
アリスが、カヤに聞こえるか聞こえないかギリギリの声で言った。
数分後、結果はアリスが勝った。
「最初は、いい感じだったのに、なんで、それからストレート負けするのよ!」
カヤは毛布にくるまって泣きながら言った。
「…んん?」
横で寝ていたエースが目を覚ました。
「何?この状況…。なんで裸なの?なんで下着姿なの?」
エースは、起きた瞬間に夢の様な光景を見てしまった。
「「ぎゃゃゃゃゃゃ!」」
2人は大声をあげ、赤面した状態でエースをひっぱたいた。
「理不尽……」
エースは、また気を失った。
「あれ?今何をして…」
エースが目覚めると服を着たアリスとカヤがいた。
「おはよう、エース。気がついた?」
アリスが覗き込んで言った。
「あれ?水色の下着姿のアリスは?夢?」
エースが寝ぼけて言った。
「ナニソレ…ユメダトオモウヨ?」
アリスが顔を赤らめカタコトで言った。
「ところで、ここは?あと何があった?」
エースがアリスに尋ねた。
「私たちが眠らされたあと、かくかくしかじかでこうこうだったんだよ」
エースが寝てから起きた事(野球拳以外)をアリスは、伝えた。
「どこかで、見た事ある顔だなと思ったらナンパされてた子だったんだ!いや〜、スッキリした!」
エースは、謎が解けてモヤモヤが晴れた。
「ところで、君。くノ一と言ったよね?」
エースがカヤに向かって言った。
「はい…」
カヤは、目の前にエースの顔があり、恥ずかしくなった。
「我々と一緒に来ない?」
エースがカヤを誘った。
「行きたいのは山々なんですが…理由があって…一緒には行けないんだ…」
アリスとの約束があったのでカヤは、頑張って断った。
「そうですか…なら、臨時で必要な時だけ現れるというのはどうです?なら一緒に着いて来なくても、助けを得られると思うんです」
エースは、新たな提案をした。
「いいんですか?!」
カヤは、嬉しそうだった。
「いいよね?アリス?」
エースは、アリスに確認を取った。
「いいん…じゃない?」
アリスは、渋々許可した。
「できるだけ、呼んだらすぐ来て欲しいんだけど、大丈夫?」
エースは、カヤに尋ねた。
「はい、喜んで!」
カヤは、居酒屋の店員くらい、威勢のいい返事をした。
新たに仲間が加わった。




