第86話【食事】
「お待ちしておりました」
エース達は、村に戻り夕飯を摂るために今朝助けた女性の家に向かった。
「良かったです。ちゃんと来てくれて」
今朝、助けた女性が夕飯の準備をしながら言った。
「もちろんですとも」
エースは、エプロン姿の女性に心を奪われていた。
「フンッ!」
アリスの力強い声と同時にエースの足を力強く踏んだ。
「イテッ!」
エースは、あまりの痛みに泣きそうになった。
「この席でお待ちくだい」
エプロンの女性が座席に案内した。
「まさか、飲食店やってたとはね」
フィリアが周りを見ながら言った。
「どんな物が食べれるかな?」
マリーネもキョロキョロしながら言った。
「お待たせしました、馬刺しです」
エプロン女性が、机に置きながら言った。
「いっただきまーす!」
マリーネが真っ先に手をつけた。
「んっ!美味しい!」
マリーネは、幸せそうな顔をしていた。
「私も!」
次に、フィリアが手をつけた。
「ん〜、美味しい〜」
フィリアも幸せそうな顔をした。
「どうしたの?エース。なにか考え事?」
エースが難しい顔をしていたのでアリスは、尋ねた。
「いや、あの人なんか見覚えがあるような気がするんだよね」
エースは、料理中の女性の方を見た。
「今朝会ったからじゃないの?」
アリスは、馬刺しを頬張りながら言った。
「いや、それより前に…」
エースは、顎に手を当てて記憶を遡った。
「ふーん、気のせいじゃない」
アリスは、幸せそうな顔で言った。
「あれ?!僕の分の馬刺しは?」
ふと皿を見たエースが大声で言った。
「ごめん、食べた…」
アリスが自首した。
エースは、泣きそうになった。
「続いて、蓮根のからし揚げです」
エプロン女性が黄色い料理を机に置いた。
「これ、昨日食べたやつだ!」
フィリアが嬉しそうだった。
「僕が1番!」
エースが目にも留まらぬ早業で口に入れた。
「おいし〜」
エースのほっぺが落ちそうだった。
「焼き鮎の甘露煮です」
「さつまいもの天ぷらです」
「中華風春雨スープです」
エース達の前に、どんどん料理が並べられていた。
「どれも美味し〜!さいこ〜!」
アリスが幸せな顔をして言った。
「最後にこちらのお茶をどうぞ」
女性がエース達の前にお茶を置いた。
全員がそのお茶を飲んだ。その瞬間、全員を眠気が襲った。
「あれ?急に…眠く…」
フィリアが眠った。
「食べてすぐ…寝たら…豚に…」
マリーネも眠ってしまった。
「まさか、睡眠薬?」
アリスは、平気そうだった。
「zzz…」
エースは、とっくに寝ていた。
「あなた!何をしたの?」
アリスは、女性に問いただした。
「知らなくていいことです」
女性がそう言った瞬間、麻酔針によってアリスも眠らされた。
「へへへ…これで、エース様は私のモノ…」
女性が不気味に笑った。




