第82話【新しい村】
「あそこに村がある!ちょっと休憩しよ!」
エース達が山を歩いていると、麓に村が見えたので、フィリアが指さして言った。
「そうですね、4日くらい歩きっぱなしでしたし」
エースもフィリアに賛成した。
「〖ヒ村〗って言うらしよ、なんか苗字みたい」
村の入口の看板をみてアリスが言った。
「じゃあ、ここでしばらく休憩しましょう」
エースがそう言って村に入った。
「まずは、食糧調達ね」
マリーネが鞄から、食糧を入れる袋を取り出して店に向かった。
「疲れた〜」
宿に着いたフィリアが布団に倒れ込んだ。
「あとどれくらい、歩けばいいの?北の港まで」
アリスがエースに訊いた。
「分かるわけないやん」
エースは即答だった。
「そんなことより、さっき買ったご飯食べようよ」
マリーネが料理を広げながら言った。
「フィリアさんも食べます?」
エースは、フィリアに尋ねた。
「……」
フィリアの返事がなく、寝息だけが聞こえた。
「相当疲れてたんだろうね」
アリスが言った。
「仕方ないので、僕たちだけで食べましょう」
エースが手を合わせながら言った。
「「「いただきます」」」
3人の声が揃った。
「それにしても、これはなんなの?黄色くて穴が空いてる…」
マリーネがそれを持ち上げて言った。
「何これ、美味し!」
1口食べたマリーネが大声を出した。
「…どうしたの?…大きい声出して…」
寝ていたフィリアが起きた。
「フィリアさんこれ、美味しいです」
エースがフィリアに言った。
「ふーん、そうなんだ」
フィリアが素っ気ない返事をして料理を食べた。
「おいし!」
フィリアの眠気が一気に覚めた。
「しゃきしゃきとした蓮根の食感と、つんと鼻に抜けるからしみその辛さ。…お酒ある?」
フィリアが幸せそうな顔で言った。
「フィリアさんお酒飲めたんですね、飲んでるところ見た事なかったので」
エースが蓮根を食べながら言った。
「飲めないよ」
フィリアが食い気味に答えた。
「私は、飲めるよ」
マリーネが自慢げに言った。
しかし、誰も聞いていなかった。
「明日は、何します?」
エースがみんなに訊いた。
「うーん…明日決めよう!」
アリスが言った。
「そうしましょ」
フィリアも賛成した。
「話は、聞いてくれ」
マリーネは、それどころじゃなかった。




