第78話【通信環境はマジ大事】
『え〜っと、北に…めば……が見え……渡り……すれば…』
「回線どうなっとん?大事なところが何も聞こえてないんだけど…」
アリスがツッコんだ。
『あー、あー、マイクチェック、ワンツーワンツー』
「何してんの?ホントに」
フィリアも思わずツッコんだ。
『聞こえる?大丈夫?アバター無事動いてる?』
「…」
アリスとエースが、ダルそうに神を眺めていた。
『仕切り直して……。北に進み、港に向かいなさい。そこで、船で次の大陸に進む。さすれば、魔王の居場所に近づくでしょ…』
突然、ブチッという音と同時に神の姿が消えた。
「回線切れた」
エースが、ボソッと言った。
「ねぇ、マリーネ…え?」
アリスが横を見るとマリーネが片膝ついて頭を下げていた。
「まさか、ずっとそうしてたの?」
エースがマリーネに訊いた。
「もちろん。相手は、神様よ?アナタ達こそ、なんて失礼な態度なの?」
マリーネが2人を叱った。
「まぁまぁ、神様の言う通りに北に進みましょ?」
フィリアが宥めるように3人に言った。
「行こう!行こう!」
アリスが逃げるように言った。
4人は、港を目指して歩き出した。
「そういえば、神様が仰っていた"前世"ってどういうこと?」
マリーネがエースに訊いた。
「あ…いや…その……まぁ……言っていいのかな」
エースは、焦った。
「言っちゃいけない気がする…ラノベじゃあ、タブーみたいな感じだし…」
アリスがエースに小声で言った。
「…言えないことなら、無理して言わなくていいよ」
マリーネは、意外と優しかった。
「そうさせていただきます…」
エースは、マリーネに向かって頭を下げた。
「さぁ!日が暮れる前に港に行きましょ!」
アリスが急ぐように言った。
「そうね」
フィリアも頷いた。




