第77話【神坂 神楽(かみさか かぐら)】
『見上げて〜ごらん〜』
新メンバーの入ったエース達が〖ショーコウ町〗を出てしばらくした時、神の声が聞こえた。
「いやだ」
アリスが即、断った。
『なんそれ!』
「うわぁぁ!なにあれ!」
言われた通りに見上げたマリーネが悲鳴を上げた。
それにつられて、3人も見上げた。
『やぁ。』
「白い化け物が空に浮かんで、コッチに向かって手を振ってる?!」
フィリアが神を見て、怯えた。
「そんなところで何してんの?」
アリスが空の真ん中にいる、上半身だけの神に訊いた。
「っていうか、モザイクのままなんだ…」
エースが小声で言った。
『何してるって、君たちにお告げをしようと思って……見て!新衣装!』
神が手を広げて言った。
「何も変わってないんですけど…」
アリスが馬鹿にするように笑いながら言った。
『君たちの目は、ビー玉か?』
半ギレで神が言った。
「は?」
エースが睨む。
『あれ?』
神が何も無いはずの横を見て傾げた。
カチカチとマウスのクリック音のような音を立てて、神が何かの作業をし始めた。
『これでどうかな……。』
神がそう言うと、全身モザイクだった見た目が、声に合わない美しいバーチャルの姿になった。
「Vチューバーか!」
エースがツッコんだ。
「あ…え…ナニコレ…」
エースとアリスと神が色々やり取りしている横でマリーネとフィリアは、困惑している。
そんなフィリアとマリーネを見て神が自己紹介をした。
『どぉも!新人バーチャルユーチューバーの神坂神楽です!』
神が新人Vライバーのような挨拶をした。
「誰だよ!それ」
エースがツッコむ。
「ぶい……何それ?知ってる?マリーネ」
「いえ、知らないです」
フィリアとマリーネは、首を傾げる。
「スベってんなぁ〜」
アリスが小声で馬鹿にするように笑いながら言った。
『…コホン。改めて、フィリア君は、こうして会うのは初めてだね。そして、マリーネ君は初めましてだね。私は、神だ。』
「か…神様?」
マリーネは驚いた。
「この度は、私の為にこの様な事をして頂き誠にありがとうございます」
マリーネは、片膝をついて頭を下げた。
『うむ。よろしい。楽にしなさい。』
「ありがとうございます」
マリーネは、頭を上げた。
神に対するマリーネの姿を見て、3人は目玉が飛び出そうなくらい目を見開き、顎が外れそうなくらい口を大きく開けていた。
『おっほん。それでは、諸君にお告げをする。』
「はは!ありがたき幸せ!」
マリーネは、将軍に仕える足軽のような返事をした。
『…なんか、気持ちがいいね!君たちを相手にして初めて自分が神だという実感が湧いたよ。』
「早くお告げしてよ」
エースが野次のように神に言った。
『そういうところだよ?エース君!彼女を見習いたまえ。』
「日が暮れる!早くして?」
エースが神に強い口調で言った。
『ど…どうした?性格変わったよね、君。この前のショーコウ町の時も思ったけど…』
「修行で"上の人を下に見る"というものの快感を知ったので…」
『え?く…クズじゃん。どぅした?君の前世の行いが全てぱぁーだよ?やめな。』
「ごめんなさいね、ウチの元旦那が…」
フィリアが神とエースに謝った。
『まぁ、いいよ。』
「で?お告げは?」
アリスが半ギレで言った。
『君もだよ?アリス…。ねぇ?2人とも気が強くなったね。』
「聖騎士の修行で…」
『そう言うと思ったよ。はい、そろそろやります。』
マリーネは、相変わらず混乱状態だった。
「エースとアリス何者なの?」
『コホン。それでは、お待たせしました。いきますよ?
お告げだョ!全員集合』




