表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/151

第73話【プレイボール!!】

「プレイボール!!」

審判の合図で会場が盛り上がる。


挨拶の後、先行のエース達のチームは、ベンチに戻り監督の周りに集合した。


「今日は、3回しかないけど、その中で一生懸命やっていこう。この試合、勝ったら全員分、ワシが焼肉奢ってやる」

ヤイチーが選手を勇気づけた。


全員がやる気に満ちていた。


『さぁ、始まりました。エース達がいるショーコウ対、隣町のノーコウの対戦が始まりました。実況・解説は、神が務めさせていただきます。』


「急に現れるなよ!」

エースが、聞き覚えのある声に反応した。


『現れてませーん。声だけですぅ〜。』


「うぜぇな」

エースは、イラついた。


『なお、この実況は、エースと画面の前のお友達にしか届きません。』


「なんでだよ!」

エースがツッコんだ。


『先行、ショーコウの攻撃は、1番のアリス!』


アリスは、初球でバットを振った。


「スイング!」

審判がストライク判定をする。


『おーっと、アリス。球を全く見ずに振った!今のスイング、解説の神様はどう思いますか?』


『そーですね、スイングスピードはかなりいい感じなので、しっかりボールを見て打ってもらいたいですね。』

いつもより、声を低くして神様が解説役をしている。


「滑稽だな」

エースが笑いながら神に言った。


すると、カキンという音が響いた。


『打ったー…いや、バットにたまたま当たったー!アリス、センター前ヒット!』


先頭打者が塁に出たことによりチームが大いに盛り上がった。


2番のリョーの確実なバントとアリスの瞬足で1アウト、ランナー3塁になった。


『なんてことだ!ランナーが1塁から一気に3塁へ!』


「あれは、人じゃあ無い」

相手チームの誰かが言った。

アリスのスピードに全員が目を見開いた。


『チャンスで回ってきたのは、エースだ!』


『緊張の場面、ピッチャー第1球を投げました!』


「スキル【長打力】!」

エースは、スキルを使ってバットを振った。


『おーっと、エース!大きな空振り!』


『ちょっと力が入りすぎてますね』

声を低くした神様が言った。


「楽に、楽に」

エースは、自分に言い聞かせた。


ピッチャーが振りかぶった。


「スキル【長打力】!」

エースは、またスキルを使った。


『エース、またもや大きな空振り!』


「神、うるさい!」

エースがキレた。



そして間もなく、ピッチャーが投げた。


「スキル【長打力】!」


グラウンドに快音が響いた。


『入った!入りました!ホームランです!ショーコウ先制!2対0!いきなりゲームが動きました。』



その後、4番のトリは高めのボール球を振って空振り三振。

5番のリューダは、いい当たりを打ったがセンターフライに終わった。



「ナイスバッティング!」

エースが守備に着く時チームのみんなに言われた。


「ありがとうございます」

エースは、嬉しそうだった。



『さぁ、1回の裏。マウンドには、エースが立ちます。そして、バッターボックスにはノーコウで最もヒット数の多いタケタダ・シミツが入ります。』


「ピッチャー楽に!」

後ろからエースに声がかかる。


『ピッチャー、エース第1球を振りかぶって投げた!』


「おりゃあ!」

エースの力んだ声が出た。


『打ったぁぁぁ!1番タケタダ、ライトの頭を越す二塁打だ……おっと、ライトのアリス、ボールを追わない!なぜだ?!その間にバッターはホームイン!先頭打者ホームランだ!』


「何してんの?」

エースは、ボソッと言った。


「ごめん!エース!」

後ろから謝罪が聞こえた。



『2番には、プロ注目選手のベンティ・トールが入ります。』


「この世界にプロ注とかあるのかよ」

エースは、ボソッとツッコんだ。



『打ったぁぁぁ!簡単に柵を越える!さすがプロ注目選手!』


「アレ?」

エースは、状況が飲み込めなかった。


「どんまい、どんまい!打たれるのはしょうがない」

守備に着いている選手が必死にエースに声をかけた。


『ピッチャー、エース。今日は調子が悪いのか?』


『まぁエース君は、野球経験は、小学1年から腕を無くすまでの4年間しかないのでね…』

低い声の神が言った。


「うるせぇ!」

エースは、神に八つ当たりした。


その後、神の煽りがあり球のキレが上がり、3番、4番、5番を三球三振で抑えた。



『2対2で迎えた2回の表、バッターは、6番ショー』


ショーは、最高速度150km/hのストレートを前に歯が立たなかった。


『続く7番、ブタノ。おっと、打ったー!レフト前!』


「「ナイスバッティング!」」

ベンチは、大盛り上がりだった。


『おーっと、どうした?!レフトがファーストに投げた!』


「アウト!」

1塁審が片手を上げアウトを宣告した。


『なんてことだ!足が遅すぎた!まさかのレフトゴロ!』


チームは、一気に盛り下がった。



8番のエラーは、初球を打ち上げ内野フライに終わった。



『2回の裏、ノーコウの攻撃も立ち直ったエースのストレートに対応出来ず、6番レン・コンノは内野ゴロ、7番ダイ・コンノは二遊間に打ったもののリューダの華麗な守備によりアウト。2アウトランナー無しで迎えたのは、こちらもプロ注目選手。8番ショート・グランデ』


「コイツを抑えれば、何とかなる…」

エースは、小さな声でフラグを立てた。


『ピッチャー、投げた!おーっと、バッターは確信したようだ!ゆっくりと歩き出す。そして、綺麗なバット投げ!入りました、逆転のホームランです!』


ショートのホームランで"流れ"がノーコウ側に傾いた。


「クソ!」

怒りを込めたボールで、9番のハビット・ピークから三振を奪った。


ショーコウ対ノーコウの試合も最終回に入った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ