第66話【新たなる旅】
「♪前を向いて〜 突き進め〜」
「やけに機嫌がいいわね」
歌いながら歩いているエースに、フィリアが言った。
「メンバーが増えましたからね」
フィリアの問いにエースが答えた。
「それより、これからどうする?」
フィリアとエースが話している間にアリスが入った。
「確かに…」
エースが立ち止まった。
「そもそも今、どこに向けて歩いてるの?」
フィリアが言う。
「それは、歩いていたら何かあるかもって思って」
「つまり、考え無しに歩いてただけなのね」
「はい…」
エースとフィリアが楽しそうに話しているのをみて、アリスはヤキモチを焼いていた。
『こぉぉんにちわぁぁぁ!』
神の声がエースとアリスの脳に大きな声が響いた。
「うるせぇな!」
エースが頭を押さえながら言った。
『久しぶりだね。元気にしてたかい?』
「そこそこです」
エースが答えた。
『そーかい、そーかい。なら良かった。』
「ところで何の用ですか?」
アリスが聞いた。
「ねぇ、2人とも誰と話してるの?怖いんだけど…」
突然、2人ともひとりごとを言い出しているのをみてフィリアが怯えていた。
「あ、フィリアさん。なんでもないです」
エースがフィリアに言った。
「そういえば、私達以外に聞こえないんでしたね」
アリスが神に言った。
『そーだね。あ、ちょっと待ってて…』
神がそう言うと、オルゴールの曲が流れ始めた。
「え、これ電話と同じ感じなの?保留機能ついてるし」
エースは、驚いていた。
「ふふふん ふーふん ふふふーんふーんふん」
アリスは、鼻で歌いながら横に揺れている。
「えっ!あなたたち、ホントに大丈夫?怖いよ?」
何も聞こえてないフィリアは、大混乱中だ。
しばらくして、ガチャという音がしてオルゴールの音が止まった。
「あ、受話器取った」
エースがボソッと呟いた。
『え〜、聞こえてるかね?』
神が言った。
「はい」
最初にアリスが返事した。
「聞こえてます」
次にエースも返事した。
「え?何コレ?知らない声が頭に響くんだけど……呪い?」
フィリアが混乱し始めた。
『はい、今回からフィリア君にも聞こえるようにしたから慣れておいてね』
「いや、無理!」
フィリアがツッコんだ。
「フィリアさん、ようこそコチラの世界へ」
エースがフィリアにった。
「あなた、誰?」
フィリアが声の主に聞いた。
『私?私は、神だ!』
「そんな、馬鹿な!」
『残念だけど、有り得るんだよ〜。』
「なんか、ウザイな」
「ようこそ、コチラの世界へ」
フィリアと神のやり取りを聞いてエースは言った。
『違う、こんな話をしに来たんじゃない、お告げをしに来たんだ。』
「お告げ?」
フィリアは、首を傾げた。
「"お告げ"というのは、神からの助言みたいなものです。それで僕たちは、王都に行ったんです。
まさかそのあと修行させられるとは思わなかったけど…」
「あら、そうだったの?」
「私は、聖騎士に無理矢理入れられて……思い出すだけで、胃が…」
アリスは、お腹を押さえながら言った。
「責任取ってくださいよ?神様」
アリスが神に向かって言った。
『ごめんなさい。お詫びに今度、アリス君の実家に新鮮な白身魚を届けて置くよ。』
神は、あっさり謝った。
『はい、それじゃあ次の話の最初に助言するからちょっと待って』
神が言った。
「"次の話"ってなんだよ」
エースが訊いた。
フィリアは、スキル【神とのコンタクト】を手に入れた。




