第61話【憶測だけで判断するな】
「貴方はただの憶測で命をかけると言うの?」
フィリアは、エースにキツく言った。
「…」
エースは、黙り込んだ。
「しかし、本当の事だったとしたらアリスは…」
フィリアに訴えた。
「…」
今度は、フィリアが黙り込んだ。
「もちろん、憶測だけで王にカチコミを入れるわけではありません。潜入して、確かな証拠を掴んでから王に攻撃をする予定です」
「……分かった…貴方の協力をするわ」
フィリアは、エースの熱い眼差しを前に断ることが出来なかった。
「ありがとうございます!」
エースは、とても嬉しそうだった。
次の日、昨日と同じ酒場で2人は作戦会議をした。
「まずは、城への侵入方法です。とりあえず、入り口の兵士を倒します。恐らく奴らは、甲冑なので中身が入れ替わっても分からないでしょう。ですから甲冑を拝借します。それで兵士になりすまして中へ入りましょう」
エースは、フィリアに侵入方法を提案した。
「そうね」
フィリアは、納得した。
「侵入出来たら、王や聖騎士について情報を集めましょう」
「どうやって情報を集めるの?」
「兵士に訊いたり、聖騎士に訊いたり、城内の情報を抜き取ればいいんじゃないですか?」
「そう簡単にいくかしら?」
「大丈夫です、ハッキングは得意なので」
「はっきんぐ?」
「まぁ、なるようになります!」
謎の自信に満ち溢れるエースとは、裏腹にフィリアはとても不安だった。
「では、明日決行しましょう!」
エースは、ソフトドリンクが入ったグラスを掲げた。
次の日、エースとフィリアは城の前の物陰で唖然とした。
「ウソだろ…」
エースの目の前に、全ての予定を狂わす物があった。




