第52話【アリスの行方】
この章では、とむらとまさとが役割を入れ替えてお届けします。
これはエースが修行をしている間のアリスの話。
アリスとエースは冒険者登録をする為に中央ギルドに来ていた。
しかしエースは能力が弱いということでアメーンボ町に飛ばされてしまった。
「エースに何をしたの?!」
目の前で消えたエースに動揺し、アリスはキレ気味に言った。
「今の彼の能力ではギルド登録をする事が出来ません。
どこの職も、雇ってくれないでしょう。ですから、修行の為アメーンボ町に送らせていただきました」
受付嬢は、説明した。
「職?雇う?…そういえば、配属先とか言ってたよね?」
アリスは、モヤモヤした。
「ここは、就職者ギルドの受付ですよ?」
アリスのハテナを感じ取った受付嬢は、当たり前の事のように言った。
「え?就職者?冒険者じゃなくて?」
アリスは、目を丸くして受付嬢に訊いた。
「はい。冒険者ギルドの受付はアチラですよ?」
受付嬢は、反対側を指した。
「間違えた……ごめん!エース!」
優秀な冒険者になる為ではなく、優秀な労働者になる為の修行に行かされたエースに謝った。
その謝罪は、エースに届く筈もなかった。
「大丈夫かな」
アリスが小さな声で呟いた。
「安心して下さい。アメーンボ町には、アホでチビで呆れるほど、どうしようもないジジイがいるので……しかし、腕は確かなので心配は無いと思います。多分」
と受付嬢は言った。
受付嬢が急激に口が悪なったのでアリスは戸惑った。
「そして、この水晶玉から感じる剣の才能がとても強いので聖騎士になってください」
と受付嬢に言われた。
「聖騎士?」
アリスは理解できなかった。
「はい、聖騎士は王直属の部隊でこの"王都ノルカロ"を守るのが使命です」
と受付嬢が言った。
「拒否権は…」
「ありません!最近、聖騎士も人手不足で魔物の被害を受ける者も増えて来ています。貴方が入団すれば、大幅に戦力アップするのです!」
アリスは、強制的に聖騎士団に入る事になった。
「それではアリスさん、聖騎士の本部は城にあるので城に転送します。」
そう受付嬢に言われた。
目の前が白くなっていった。
そしてアリスはお城に転送された。




