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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
3章 王都へ
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第49話【魔物登場】

「なんか、引っかかるな…」

エースは、ボソッと言った。


聖騎士団のリーダーの声を聞いた時、エースは何かを思い出しそうになったが、思い出せてなかった。


「皆さん、周辺に充分なご注意を」

聖騎士団のリーダーがこまめに声をかけている。



「ピヨピヨピヨピヨー!」

野太いで魔物が鳴いていた。



「来ます、皆さん構えて!」

聖騎士団のリーダーが腰を低くし剣を構えながら、言った。


かちゃんと鎧が擦れる音が響いた。


「ピヨピヨピヨピヨーーー!」

奥の方からムキムキボディで脳みそにそっくりな気持ち悪い顔をした、魔物が現れた。


「腹筋カレーのルウみたい!」「胸メロンかよ!くっつけたらスイカになっちゃうぞ!」

エースは、ムキムキ魔物に向かって叫んだ。

エース(奨大)は、ボディビルの掛け声に少し興味を持っていた。


「何やってるんだ!お前!」

「真面目にやれよ!」


「すいません」

エースは、周りから大バッシングを受けた。

この世界にボディビル大会は、無さそうだ。


掛け声を聞いて、少し反応した人が聖騎士団にいたが、人が多くてすぐに見失った。



「ピッピッピヨピヨ!」

魔物は、口から白い粉を吹き出した。


「な、なんだこれ!」「前が見えねぇ!」

洞窟内にいた人が全員真っ白になっていた。


「【モンスーンフロー】!」

オーケが唱えると、強烈な風が吹いた。

白い粉が全て吹き飛んだ。


「すまない」

「いえいえ、これが仕事です」


オーケのお陰で視界良好になった、聖騎士団は、魔物に斬りかかった。


「【アイシングクール】!」

カポが唱えると、魔物の足元が氷で覆われた。

魔物は、歩けなくなった。


「かかれー!」

聖騎士団が一斉に斬りかかったが、全て筋肉に弾き返された。


「歯が立たねぇ」「こいつ相当固いぞ」

聖騎士団が悲鳴をあげる。


「【ビスネイル】」

ダルが唱えると、無数の針が魔物を襲った。


「ダルさんいたんですね…」

エースは、ダルがいることに気づいていなかった。


「ピヨピヨピー!」

無数の針が刺さっているのに、魔物は、ひるまなかった。

それどころか、スピードとパワーが少し上がっていた。

針治療と同じ効果があったようだ。



「スキル【能力鑑定】」

エースは、誰にも気づかれないようにステータスをみた。


――ステータス――

名前:グリッタ

ランク:A

弱点:ほぼなし

――――――――――


「なるほどねぇ…」

エースは、ボソッと言いながら不気味な笑を浮かべた。


「人の目がある間は、何も出来んし、ちょっと休むか」

エースは、近くの柱のような石の裏に隠れて寝そべった。

エースが居ないことに、誰も気づかなかった。



「ピーヨピーピー!」

魔物は、口から黄色い粉を出した。

それを浴びた聖騎士団の人たちは、みるみるうちに老けていく。


「なんだ、これは!」

1人の聖騎士団員が叫ぶと近くにあった苔が全て腐っていた。


「ダメだ、退避!」

聖騎士団の人が言った。

フィリアは、回復魔法で老けた聖騎士団員を元に戻しながら退避して行った。


エースは、洞窟に取り残されたと思ったらもう1人いた。

聖騎士団のリーダーの女性だ。


「え、アレやばくね?」

聖騎士団のリーダーは、崩れた石で身動きが取れない状態だった。

グリッタは、そっちの方を向いてまた黄色い粉を吐き出そうとした。


「や、やめてぇぇぇ」

聖騎士団のリーダーが泣き叫んだ。


「喰らえ!」

エースは、グリッタの方に魔法の杖を向けた。

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