第45話【ギルドは意外とブラック企業】
「貴方たちは、Dランクの冒険者です」
冒険者の試験を終えたエースとフィリアは、ギルド嬢にそう言われ、カードを渡された。
「Dランクですか?!いいんですか?」
フィリアは、目を見開いて驚いていた。
「Dランクってなんですか?」
エースは、Dランクの価値が分からなかった。
「冒険者には、ランクがあります。Fランク~Sランクまで。基本的には、Fランクから始まるのですが、貴方たちは戦闘能力が高いですし、ギルド長から直々に言われたのでDランクから始まります。そして、ギルド長がお呼びでしたので、この後そちらの方へ行ってください。至急大事な話があるとの事でしたので、なるべく早めがいいと思います」
ランクの説明と同時にお呼び出しを言い渡された2人は、ギルド長室へ向かった。
(どうしよう…。僕の能力がバレたのかな……怖い人だったらどうしよう…)
エースは、胃が痛くなってきた。
コンコンと案内してくれたギルド嬢がギルド長室の扉を叩いた。
「失礼します、クロース様。例のお二人をお連れしました。」
「入れ」
扉の向こうから低い声が聞こえた。
「失礼します」
2人は、扉を開けて部屋に入った。
「よく来てくれた、私が〖王都ノルカロ〗でギルド長をやっているクロース・ルールだ。よろしくな」
サンタクロースみたいにふくよかな体型で優しそうな顔をしている人が言った。
目の下には濃いクマがある。
早朝でも真夜中でも関係なく働いているからだろう。
「エース・スラッグです」
「フィリア・セイクです。以後お見知りおきください」
2人は自己紹介をし、握手を交わした。
(思ったより、優しそうな人だ)
エースは、ホッとしていた。
「実は、2人には折り入って話したいことがあるんだ」
クロースの表情は、真剣になっていた。
「話…なんですか?」
エースは、唾を飲み込んだ。




