第42話【言っちゃった】
「ところでエース…」
静まり返った部屋にフィリアの声が響いた。
「はい、なんでしょうか…」
フィリアの反対側にあるベッドからエースの声がした。
まだ、起きているようだ。
「エースのステータスってどんな感じなの?」
フィリアは、体をエースの方にしながら訊いた。
「ス、ステータスですか?」
エースは、少し焦った。
「そういえば、エースのステータス知らないなぁ〜と思って……見せて!」
フィリアは、目を輝かせながら言った。
(どうしよう…。教えてもいいのかな?)
エースは、悩んでいた。
「ねぇ、教えてよ」
フィリアの声がエースの耳元で聞こえた。
エースは、飛び起きた。
エースが悩んでいる間にエースのベッドに入ってきたらしい。
「なんで、僕の布団に入ってるんですか?」
「いや〜、返事がないから、寝ちゃったのかな〜って思って」
「勝手に入ってこないでください!」
フィリアは、少し悲しそうな顔をした。
「……分かりました」
エースは、渋々言った。
「一緒に寝てくれるの?」
フィリアは、嬉しそうに飛び起きた。
「ステータスの話ですよ…」
エースは、少し呆れた。
「そっちかぁ…」
フィリアは、残念そうだった。
「じゃあ、ステータスも見せませんよ」
「ごめんて…。ステータス見せて」
(まぁ、フィリアさんは育ての親みたいなものだし、大丈夫だろう)
エースは、自分との葛藤に負けた。
「絶対に人に言わないでくださいよ?」
エースは、釘を刺した。
「分かった、分かった」
フィリアは、まるで聞いていないような反応だった。
「ステータスオープン!」
エースは、ステータスを開いた。
――ステータス――
名前:エース・スラッグ
種族:人間
年齢:17
レベル:60
MP:1000000/1000000
HP:90000/90000
防御:200
攻撃:250
役職:魔術師
魔法:水属性、炎属性、氷属性、土属性、自然属性、無属性、治癒属性
スキル:周辺探知,長打力、左腕の取り外し、名投手、能力鑑定
裏スキル:オールマジック
固有スキル:神とのコンタクト
固有裏スキル:ステータスの隠蔽
――――――――――
フィリアは、エースのステータスに言葉を失った。
「あなた…オールマジックって……」
フィリアは、受け入れられなかった。
「はい、神級魔法の…」
エースも言いづらそうだった。
「エース!絶対に、人に言っちゃダメよ!」
フィリアは、エースの肩を掴んで言った。
「分かってますよ!だから、見せたくなかったんです」
「それは、ごめんて…」
フィリアは、自分のベッドに戻った。
その夜、フィリアは、あまりの衝撃で眠れなかった。




