第37話【弱気の盗賊】
「そういえば、魔法書らしき物は無かったな」
ラハタハタ村を後にしたエースは、呟いた。
「まぁ噂だって言ってたし、しょうがないか」
村長親子の親子喧嘩中に当たりを見回したがそれらしきものは、見つからなかった。
「さて、王都を目指すか。それにしても、シーナミルさん可愛かったな〜」
エースは、シーナミルを見た瞬間「これが美少女か」と悟っていた。
「惜しい事をしたかもな」
そんなことを考えながら、歩いていると盗賊に襲われた。
「あああ有り金す…すす…すべてお、置いていけ!」
盗賊は、ものすごく怯えていた。
「ダルっ」
エースは、杖の先を盗賊に向けた。
その瞬間、盗賊は泣きながら土下座してきた。
「すびばせ〜ん…グスッ……もうじまぜんから許じでくださ〜い…グスッ…グスッ……うわ〜ん…」
号泣していた。
「えぇ……」
エースは、引いた。
「君は、悪い事の区別がつくかい?」
「グスッ……」
「じゃあ、君はなぜ盗賊になったんだ?」
「すいません…グスッ……親が病気になり…グスッ……治療費を集めて……グスッ」
「そうか、そうか。それは、本当のことなんだね?」
「グスッ……はい…」
「君にお金をあげることは、簡単に出来る。でも、人の金で助けるより、自分で正しい方法で集めた金で助ける方が、親御さんも喜ぶだろうし、君の気持ちも違って来るだろ?だから、難しい事かも知れないけど、頑張って自分で集めてみな。成長出来るから」
「はい、わかりました。ありがとうございます」
エースは、いい事をした気分になった。
「なんやこれ」
エースは、心の声を漏らした。




