第35話【嘘つきは泥棒の始まり】
「さて、どうするか」
アメーンボ町を後にしたエースは、のんびり歩いていた。
すると、盗賊が現れた。
「持ってるお金、すべて出して貰おうか」
「嫌に決まってるじゃないですか」
「あぁん?やんのかコノヤロー」
昭和のヤンキーみたいな絡み方だった。
「はぁ、しょうがないですね」
「おぉ?金を出す気になったか?」
「いいえ、あなたと戦う気になっただけです」
「舐めてんのか?コノヤロウ」
戦いが始まった。
先手を取ったのは、エースだった。
「喰らえ!【ボヤ】!」
盗賊の服に火がついた。
盗賊は、服を脱ぎ捨てた。そして、半裸で剣を振り上げ突っ込んで来た。
その瞬間、エースの頭に知らない名前の魔法が浮かんだ。
エースは、とりあえず唱えた。
「【カーテンウォール】!」
エースの周りにコンクリートの壁が出来た。
水魔法と土魔法の合わせ魔法らしい。
いきなり出てきた壁に盗賊は、対応出来ずにぶつかった。
鈍い音が聞こえた。
エースが勝った。
「すいません、頂戴します。」
気を失っている盗賊から持ち物を取り出し、自分の持ち物にした。別にいい物という訳でもないが、何もってないよりはマシだとエースは判断した。唯一使えそうなのは、お金だけだった。
盗むというのは、少し気が引けたが生きるためにしょうがない行為だった。
「まぁ、盗賊の持ち物すべて盗品でしょうから、大丈夫でしょ?」
よく分からない慰めを自分にした。
その後も何回か盗賊に襲われたが、エースは圧勝だった。
そして、倒す度に盗賊が持っているお金を頂戴した。
そこそこの資金が集まった。
1日で50Km進むことが出来た。
「王都まであと250kmくらいかな…」
王都までの距離を確認し、絶望した。
「仕方ない、今日は野宿で我慢するか」
こうして、アメーンボ町を出発してから1日が過ぎだ。




