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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
2章 師匠の修行は只事じゃない
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第33話【うぅ…(泣)】

「えー、そこをなしっかりとやっていこうな」

それは、いつもの修行のあとのミーティングで起こった。


「おい、エース…」

なぜか、いつものホイスーと違う感じがした。


「なんですか?急に深刻そうな顔をして」

エースは、嫌な予感がした。


「そろそろ……修行を終わろうと思う」

「え?」

ホイスーに突然告げられ、エースは固まった。


「お前はもう、立派だ。先生が教えられることは無い」

ホイスーは、残念そうな顔をしている


「そ…そんな」

エースは、悲しそうな顔をした。


「その〜、先生と別れたくないのは、よくわかる。だが…」

ホイスーは、「お前の気持ちも分かる」みたいな顔して言った。


「いや、別にホイスーさんと別れるのが嫌な訳では無いです」

ケロッとした顔で、エースは言った。


「まぁ、先生も…お前と離れるのはイヤ……なんだって?」

予想外のエースの言葉にホイスーは、目と口を大きく開けた。


「だから、ホイスーさんじゃなくて、フィリアさんと離れるのが嫌なんです」


「え、先生は?」

ホイスーはエースの目を見て、聞いた。


「別にどうでも良いです。なんなら、離れられて嬉しいです」

エースは、正直に言った。


ホイスーは、泣きそうになった。



ホイスー宅に戻り、ホイスーはフィリアにも話した。


「エースく〜ん。まだ一緒にいたいよ〜、コイツなんかほっといて一緒について行こうかな」

フィリアは、エースに抱きついた。


「まてまて、2人して先生の事嫌いすぎやろ」


2人は無視をした。


「うぅ…(泣)。」


ホイスーはまた泣いてしまった。




その日の夜、エースが食べれるフィリアの最後の手料理は、トンカツだった。

サクッとした衣に柔らかいブーの肉。トンカツソースは、濃厚でたまらない。


衣という服を着た、最高のブー肉。この味が、食べられなくなると思うと涙が零れてくる。


「やっぱり美味しいです…フィリアさんの料理は」

涙を零しながらフィリアに感謝した。


「いいえ、またいつか食べに来ても良いのよ」

エースの涙を見てフィリアはもらい泣きをしていた。


体術魔法で手に入れたブーの肉は、これが最後だった。

ごちそうというごちそうではないが、とても良い晩餐だった。




その横でホイスーは、いじけていた。

「なんで…なんで、俺だけ……うぅ(泣)。キャロッシュおいし…うぅ(泣)」

今日のホイスーのご飯は生ホワイトキャロッシュだった。



色んな涙に包まれた、晩飯だった。

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