第28話【フィリア】
「おはようございます」
「あら、おはようエース」
今日もいつも通りの朝が来た。ホイスーは、まだ帰ってない。
「ホイスーさんまだ仕事残ってるんですね」
朝飯を食べながらフィリアに話しかけた。
「まぁ、いつもの事よ。でも今回のは、ギルドからエースの事を頼まれてね、あの人ったら、師匠になれるって言って嬉しくて騒いでたのよ。それで仕事を疎かにしてしまったのかな」
フィリアは、ふふっと笑った
「そうなんですか?」
「えぇ、貴方のことをしっかり育てようとしているんだから」
「じゃあ、僕のせいで仕事が溜まってるんですね」
「それは、違うわ。仕事が溜まってるのは、アイツの自業自得よ」
いつもの、フィリアに戻った。
「だけど、あの人の"人の為に尽くす"。そういう所が良いのよね…」
アレだけ酷いことを言っていたのにやっぱり、本心はホイスーの事が大好きなのだろう。とエースは、思った。
「貴方を気に入っているのも、同じような"感じ"がするからなのかもね」
エースに向かってニコリとした。
確かに、前の世界のエースこと奨大は、人の為に尽くしてきた。
「ありがとうございます」
「今日は一日中、師匠のホイスーを喜ばす為にしっかり自主練をして少しでも強くなろう」と思ったエースだった。
フィリアの心の内を少し知れた朝だった。




