第26話【宝探し】
「ん〜、いい朝!」
エースは、背伸びをしながら言った。
今日も、ホイスーは居ない。
「やっぱり、ホイスーの居ない朝は、最高だな」
学校で仕事をしていたホイスーはくしゃみをした。
エースが布団から出て身支度をしていると、扉の向こう側からパンを焼く匂いがやってきた。
「今日の朝飯は、なんだろう?トーストかな?」
そんなことを考えながら、ダイニングに向かった。
「おはようございます」
「エース、おはよう」
フィリアは驚いたように振り向いた。
今日の朝飯はピザトーストだ。
トマトの酸味と甘みがパンに染み込んでいる。1口食べれば、サクッとしたパンの上に乗っているピーマンや玉ねぎ、ウィンナーたちのパレードが始まる。そして、とろけたチーズは見ているだけで、ヨダレが出てくる。
そんなピザトーストを食べながらエースは、今日の予定を立てている。
「フィリアさん、この家に魔法書ってありますか?」
ふと気になったので訊いた。
「さぁ?でも書斎があるから探してみれば?見つかるかもよ」
今日の予定は、"書斎で宝探し"をすることにした。
朝食を食べ終えたエースは、地下にある書斎へと向かった。
入ってみると、壁一面に本が並んでいた。
「これは、凄い!」
すべてを確認するには、骨が折れる。
「さて、どこから手を付けようか…」
エースは、立ち尽くしていた。
まるで、片付けが出来ない人が片付けを始めるときみたいに。
まずは、扉の近くから探すことにした。
「それにしても、凄いホコリだな」
「まぁ、この部屋に入ったことほとんどないからね」
階段を降りながらフィリアが返事した。
手伝いに来てくれたらしい。
「入ったことないんですか?」
「まぁね。唯一入ったのは、この家の内見に来たときだからね」
「ホイスーさんのものでもないんですか?」
「違うよ、恐らく前の住人のものじゃないかな?」
「勝手に見ていいんですか?」
「まぁ、家と一緒に手放してるんだから問題ないわよ」
「そうですね…」
2人は、1日中探し回った。
「終わったぁぁ」
エースは、体を伸ばしながら叫んだ。
フィリアは、腰を叩いている。
1日中探して見つかった魔法書らしきものは、3冊だった。
「では、この3冊お借りしますね」
「どうぞ〜」
リビングに戻ると夕日が窓から射し込んでいた。




