表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
2章 師匠の修行は只事じゃない
24/151

第23話【黄金のフレンチトースト】

「それじゃあ、キャベツでこのタネを包んで……」

エプロン姿のフィリアはエースの耳元で囁いた。


今日のエースはいつもと違った。

フィリアと台所に立っている。



――遡ること数分前――


「え〜、まぁ今日からしばらく、その〜、先生ちょっと大学の方に〜行かないといけないので、まぁ先生が帰ってくるまで、エースは自由に過ごしてくれ」


ホイスーは、エースとの朝のミーティングでそう言った。


どうやら、仕事をサボっていたらしい。


いきなり言われたので何をするかエースは悩んだ。


そして朝飯の時間がきた。


今日の朝飯は、フレンチトーストだ。

エースは、この世界に小麦がある事を初めて知った。

思い出してみれば、これまで食べた全ての料理に小麦が使ってあったことにエースは気づいた。

しっかりと認識できる小麦は、今日が初だった。


フレンチトースト、それは黄金の食べ物。

見ているだけでお腹が空いてくる。パンに染み込んだ卵の味と匂い、1口かじれば、外はサクッと、中はパンとは思えないほど柔らかい。そして、ほのかに感じる甘さ。今回は、砂糖より蜂蜜を中心とした味付けだ。濃厚な甘さ。

前世で『フレンチトーストの奨大』と呼ばれていたほど、色んなフレンチトーストを食べて、作ってきたエースだったが、この完璧なフレンチトーストには、完敗だった。

エースは、"異世界"で"フレンチ"というのは、どうしても引っかかっていたのだが、1口食べてどうでも良くなった。


「そうだ、フィリアさん!料理を教えてください。」


今日のすることが決まった。



――そして今に至る――


今日の晩飯は、ロールキャベツだ。

昼過ぎからロールキャベツの仕込みを始めた。


「それじゃあ、キャベツでこのタネを包んで……」

エプロン姿のフィリアは耳元で囁いた。


エースの顔が赤くなっていた。

エースは、耳が弱かった。


フィリアは、手取り足取り教えてくれた。

幸せな時間だった。


今朝捕らえたクルックという、鶏に似た魔物の骨から出汁を取った。鶏ガラ出汁の完成だ。


その鶏ガラ出汁に、肉を包んだキャベツを沈める。


外を見れば、日が傾いていた。


エースは、ロールキャベツに出汁を染み込ませている間に少し、戦いに出た。


「周辺探知!」

スキルで魔物の位置を探った。


「お、一匹だけかな?」


唯一引っかかった、魔物のもとへ向かった。


そこには、信じられない光景があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ