第21話【属性探しの旅】
「なんだ、あの敵は!」
適合属性探しを始めたエースとホイスーは、ビッグマウスと出会った。大きなネズミみたいな魔物だった。
決して、大口を叩く人のことでは無い。
「なんや、あんなんで驚いてたら、この先命持たんぞ?」
ホイスーは、余裕そうな顔で言った。
どうやら、ビッグマウスは初級らしい。
ホイスーによると、この世界には魔物にランクがあるとのこと。GからSSSまであり、ビッグマウスはGランクで、レベル1~レベル9までの人向けの魔物らしい。ちなみにスライムやスワローもGランクだ。
「とりあえず、その魔法の杖をあいつに向かって振ってみろ。そして、まずは頭の中で"火"を意識しながら【ボヤ】と、唱えてみろ」
エースは、言われた通りにやってみた。
杖の先から、小さな火が出てビッグマウスに当たった。
ビッグマウスは、丸焦げになった。
「お…おい、【ボヤ】は、1番小さい火属性魔法のはずだぞ?なんで、そんな火力が強いんだ?」
「え?」
2人は、言葉を失った。
数秒間の静寂を切り裂いたのは、ホイスーだった。
「お前、やっぱり凄いヤツなのか?」
エースに訊いた。
エースは、何も答えなかった。というより答えられなかった。この世界の魔法を何も知らないから。
「うーん……」
エースは、首を傾げた。
ホイスーは、頭を抱えた。
「コレって、凄いんですか?」
エースはホイスーに訊いた。
「お前、舐めとんのか?本来なら【ボヤ】はこのくらいの火力なんや」
実際に見せてくれた。ライターの火くらい弱かった。
しかし、エースの出した【ボヤ】は、ガスボンベくらいの火力だった。明らかに、違った。
「ま…まぁ、えぇわ、次の敵に会いに行くか」
「はい……」
次に出会った敵は、バッファローバイソンという魔物だった。見た目は完全に闘牛だ。
ランクはF、レベル10~19の人向けらしい。
「ほんなら、次はさっきと同じようにして、"水"を意識しながら【スイ】と唱えてみろ」
言われた通りにやると、杖の先から今度は水が出てきた。
蛇口を最大まで捻った時のホースから出る水くらいの威力だ。
しかし、通常は、水鉄砲程度の威力らしい。
「お前……凄いな…」
ホイスーは、ツバを飲みこんだ。
その後も、色んな属性魔法を試してみた。
自然属性、鋼属性、闇属性、光属性。
すべて余裕で使えた。
「お前、何者なんや?」
ホイスーは顔面蒼白になっていた。




