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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第147話【港に到着】

「ようやく、海が見えてきましたよ」

顔が凹んだままのエースが言った。


「よしっ!もう少しだ!」

フィリアが嬉しそうに言った。


「あともう少し、皆さん頑張りましょう!」

エースが皆に喝を入れた。




「すみません、大陸を渡る船はどれですか?」

港に着いた時、近くの従業員にエースが尋ねた。


「申し訳ございません。ただいま、船を出すことができない状態となっておりまして…」

従業員が頭を下げて言った。


「どうして?!」

アリスが驚きながら尋ねた。


「それが…すべての船のエンジンが作動しなくなりまして…」

従業員が申し訳なさそうに言った。


「直るまで、どのくらいかかりますか?」

マリーネが尋ねた。


「早くて…1年半くらい…ですかね…」

従業員が言った。


「「「「「1年半?!」」」」」

全員が驚いた。


「申し訳ございません!」

従業員が勢いよく頭を下げた。


「ところで,そこの男性の方はなぜ顔が凹んでらっしゃるんですか?」

従業員が尋ねた。


「あ、気にしないでください」

アリスが従業員に言った。



「どうする?1年半待つ?」

フィリアが皆に訊いた。


「1年半は……待てないね…」

マリーネが言った。


「そうだよね…」

アリスが言った。


「…そういえば、カヤはどこに行った?」

エースは、カヤがいないことに気づいた。


「そういえば、いないね」

フィリアが言った。


「みなさーーん!助けてくださーーい!」

遠くの方から、カヤの声が聞こえた。


「カヤちゃんの声がするよ?」

マリーネが周りを見渡しながら言った。


「ここでーーす!ここ、ここ!ここにいまーす!」

遠くの方に手を振りながら叫ぶカヤの姿が見えた。


「あ、あそこにいます」

エースは、カヤに気づき指さした。



「何してるの?」

カヤの元に駆け寄ってアリスが言った。


「すみません、泥沼にハマってしまって…抜けなくなりました…」

下半身だけ埋まった状態のカヤが言った。


「何やってんだ…」

フィリアがため息をついた。

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