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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第140話【登山】

「そういえば、他の皆さんはどうしたんですか?死んだんですか?」

カヤが冗談で言った。


「死にました…僕のせいで」

エースの周りの空気が悪くなった。


「…ごめんなさい。心無いこと言って…」

カヤは、反省した。


「でも、この悲しみを越えなきゃアリスやマリーネ、フィリアさんに顔向け出来ないからこうやって前に進むことにしたんです…」

エースは、気持ちを切り替えたような顔をした。


「でも、アンドロ山に行く理由はないんじゃないですか?」

カヤは、エースに訊いた。


「アンドロ山に行けばいい事が起こるって言われたから…」


「それ、ホントに信じていいものなんですか?」

カヤは、エースの話を疑った。


「まぁ、踏み出すきっかけとして…ね?」


「なるほど…」

カヤは、なにか腑に落ちない感じだった。



しばらく歩いていると、ゴーレムと戦うことになった。


「えいっ!」

カヤは、分身の術を使った。


たくさんのカヤがゴーレムを囲った。


ゴーレムは、困惑していた。


「そぉーりゃ!」

カヤ達が一斉にゴーレムに襲いかかった。


分身したカヤが全員、ゴーレムを通り過ぎた後、カヤの分身が消えた。


しばらくすると、ゴーレムが粉々になって崩れていった。


「強いんですね、カヤさんって」

エースは、あまりの早ワザに何も出来なかった。


「これでも忍者の端くれですから」

カヤは、自慢げに言った。



村を出て、山の麓に着くまでカヤひとりで敵を倒し続けた。


「心強すぎる…」

エースは、カヤに見とれていた。


「エース様、早く山頂まで行きましょう!」

カヤの調子が上がっていた。



「はぁ…はぁ…」

山を登っていくと、カヤの息が荒くなってきた。


「さすがに、疲れましたね。休憩しましょう」

カヤの息が上がっているのを確認したエースは、言った。


「まさか、敵を倒すより、登山の方がキツイなんて…」

近くの岩に腰をかけたカヤがボソッと言った。


「ありがたいことに、魔物は出てこんけどシンプルに足に来るね…」

エースも近くの石に腰をかけて、ボソッと言った。



「さぁ、行くか…」

しばらく休み、エースがカヤに言った。


「はい!行きましょう!」


2人は、また坂を登り始めた。



「さて、どうしたものか…」

しばらく歩いていると、崖みたいな斜面に辿り着いた。


「ここ以外に、通れそうな場所はなさそうですけど…」

カヤがエースに言った。


「よじ登るしかありませんね…」

エースは、カヤに言った。


「それなら、おまかせください」

カヤは、そう言ってものすごいスピードでクライミングをした。


「これに掴まって登ってください」

崖の上から鎖を垂らしながらカヤが言った。


「ありがとう!でもいいや」

既にエースは、魔法で崖の高さまで浮遊していた。


「……魔法が使えるなら最初から言ってくださいよ」

カヤは、知らない間に同じ目線にいたエースに驚いていた。


「っていうか、その魔法使えるなら最初からそれで頂上まで行けば良かったんじゃないですか?」

カヤは、横に着地したエースに言った。


「いや、これ結構怖いからヤダ」

エースは、小学生みたいに言った。


「……なるほど」

カヤは、ギリギリ納得した。



「エース様、もう少しで頂上です!」

しばらく山を登り、カヤが嬉しそうにエースに言った。


「了解」

エースは、バテながらもカヤの後を追っていた。



「無事、登山成功しました!」

カヤが山頂でエースに言った。


「やったぁ!」

エースも嬉しそうだった。


「でも、ここで何が起きるんでしょうか?」

カヤは、周りを見渡しながらエースに言った。


「良い事ってなんだろうな…」

エースも山頂からの景色を見ながら言った。


山頂に辿り着いた時には、2人は仲良くなっていた。

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