第135話【チート、gifted、荒技、wanted】
「【ブリンバンバンボーン】!」
エースは、ヒツジガゴヒキに向かってテキトーに唱えた。
何も起こらなかったが、エースはシュークリームを食べたくなった。
「なんだ貴様!私を舐めとるのか?」
ヒツジガゴヒキは、機嫌を悪くした。
「【ドライフラワー】!」
エースがテキトーに唱えた。
ヒツジガゴヒキの周りにドライフラワーが落ちてきた。
「舐めやがって!次はコチラの番だ!」
ヒツジガゴヒキは、指笛を鳴らした。
「何をした?」
エースは、訊いた。
「まぁ、待ってろ…」
ヒツジガゴヒキは、落ち着いて言った。
すると、ヒツジガゴヒキより一回り小さいヒツジが3匹現れた。
「紹介しよう、右側にいるのがヒツジガナナヒキで、左側にいるのがヒツジガサンビキだ。そして、私の前にいるのがヒツジガイッピキだ」
ヒツジガゴヒキは、一匹一匹丁寧に紹介した。
「なんで、奇数の集まりなんだよ」
エースは、思わずツッこんだ。
「行け!お前ら!」
ヒツジガゴヒキは、指示した。
すると、子羊達がエースに襲いかかった。
「……殴られてるのは、わかるけど…弱いな。小学生くらいの力だ…かわいい…」
エースは、ダメージは受けなかったが、ポコポコと頑張って殴る子羊達からほっこりを受けた。
「何?!効かないだと?」
ヒツジガゴヒキは、焦った。
「ならば、こっちの番だ!【タイムパラドックス】!」
エースは、テキトーに唱えた。
エース以外の時間の流れが遅くなった。
「あ、これ使える…でも、タイムパラドックスって意味違うくね?」
エースは、新たに使える魔法を知った。
「きぃ〜さ〜まぁ〜!」
ヒツジガゴヒキは、ゆっくり言った。ようにエースには聞こえた。
「【ケセラセラ】!」
エースは、テキトーに唱えた。
ヒツジガゴヒキの周りにいた子羊達がゆっくり吹き飛んだ。
「これも、使える」
エースは、新たに使える魔法を知った。
「もう一度【ケセラセラ】!」
エースは、ヒツジガゴヒキに向かって唱えた。
ヒツジガゴヒキの周りにオオカミのぬいぐるみが現れた。
「なるほど、何が起こるか分からない系魔法ってことか…」
エースは、【ケセラセラ】の効果を知った。
「やぁ〜めぇ〜ろぉ〜!!」
ヒツジガゴヒキは、とても怖がっていた。
「これで、トドメだ!【スターマイン】!」
エースは、ヒツジガゴヒキに向かって唱えた。
ヒツジガゴヒキが爆発した。
「いゃぁぁぁぁぁぁ〜!」
ヒツジガゴヒキは、最後までゆっくりだった。
「…どうやって、このゆっくり状況は終わるの?」
エースは、戸惑った。
「とりあえず、【ケセラセラ】!」
エースは、【ケセラセラ】に頼った。
時間の流れが元に戻った。
「【ケセラセラ】って強いかもしれん。なるようになるさっていう感じがする」
エースは、【ケセラセラ】の凄さに気づいた。
「よし、みんなのところに戻ろう。治ってるかな?」
エースは、アリス達がいる所まで戻ろうと足を進めた。