第132話【ラブコメの世界が羨ましい】
「あれ…ここは……」
翌朝、アリスが目を覚ますとベッドの中にいた。
アリスは、起き上がろうと思ったが体が重く、起き上がれなかった。
「そうか…終わったんだ…」
アリスは、状況をある程度把握した。
「…ん?」
「うぅん…?」
マリーネとフィリアも目を覚ました。
「おはよ、アリス…ジロー倒したみたいだね…」
意識が朦朧とした状態でマリーネは、アリスと話した。
「あれ?なんでエース…私たちと一緒に寝てるの?」
フィリアが目を擦りながら言った。
「きゃ!なんで…」
エースの姿に気づいたアリスは、思わず変な声をあげた。
「ゆっくり寝かしてあげよ?結局ジローを倒したのはエースなんだから…」
エースを起こそうとしたアリスにをマリーネは、止めた。
「そうね…」
アリスは、エースをゆっくり寝かすことにした。
「にしても……私を抱きしめて寝るのはやめて欲しいかな…起き上がれないから…」
エースにギュッと抱かれているアリスが言った。
「ありす…ぶじでよかった…みんなもぶじでよかった……むにゃむにゃ…」
エースの寝言を聞いてみんなにっこり笑った。
「まぁ、今日は許してあげる…」
エースの頭を撫でながらアリスが言った。
「じゃあ、私も一緒に寝る!」
エースに抱きつきながらフィリアが言った。
「なら私も!」
エースに抱きついたフィリアに抱きつきながらマリーネが言った。
この後、みんなもう一度眠りについた。
「あれ?いつの間に寝てたんだ?」
エースがうっすら目を開けた。
「なんだろう、この温かさ…気持ちいい…」
エースは、頭の中で考えた。
「なんでアリスが?!え?いつ抱きつきたっけ?なんかフィリアさんに抱きつかれてるんだけど?!何が起きたの?」
身に覚えのない状況だらけでエースの脳は、覚醒していた。
「にしても、よく寝たなぁ」
みんなを起こさないようにどけて、起き上がった。
「あれ?起きたの?」
アリスが目を覚ました。
「あ…うん。おはよ、アリス…」
アリスが起き上がるのを見ながら言った。
「「…!」」
起きた時の状況を思い出し、アリスとエースは、赤面した。まともに目を合わすことが出来なかった。
「なら、この2人が起きたらこの街をでて、次の大陸を目指そうか…」
エースが赤い顔を背けてアリスに言った。
「そ、そうね…」
アリスも恥ずかしそうだった。
2人はしばらく顔を合わせられなかった。