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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第130話【ピンチ】

「【ヒーリング】!」

エースがマリーネに唱えた。


マリーネの傷が元に戻った。


「…あれ?私…死んだはずじゃ…」

マリーネが混乱していた。


「傷が浅かったから、治癒魔法で何とかなったよ」

エースがニヤケながら言った。


「……はずっ!私、はずっ!」

マリーネが赤面した。



「貴様ら、何をやってるんだ!」

ジローの怒りの声がした。


「ごめんなさい」

エースが謝った。


マリーネは、恥ずかしさでそれどころじゃなかった。


「フンッ、まぁいい。これが見えるかね?」

ジローがそういうと、後ろから布を被せた大きめな鳥籠が現れた。


「この中に、貴様らの大事な仲間がいるぞ」

そう言って、布を取ると鳥籠の中に、手足を縛られたアリスとフィリアがいた。


「エース!助けて!」

アリスが一生懸命叫んだ。


「ちょっと、うるさいなぁ…」

そう言うと、ジローが爪をアリスの喉に刺しアリスの喉を潰した。


「あ"……あ"ぁ」

アリスは、声が出せなくなった。


「アリス!!!」

喉から血が出たアリスを見てエースの顔付きが変わった。


「回復されないように、こっちの治癒魔術師も喋れないように…ぐぁあ!」

ジローがフィリアを向いた瞬間、ネジがジローの目に刺さった。


「め…目が…!」

ジローは、目を潰され暴れた。


「今のうちに、回復を!」

エースがフィリアに叫んだ。


フィリアの口には、ガムテープのようなものがつけられており、詠唱は出来なかったが無詠唱でアリスを治癒した。



「そろそろ、本気出すしかないようだな!」

エースは、怒っていた。


「フンッ!今まで本気ではなかったのか?そりゃあ本気出した姿は見ものよのぉ!」

ジローは、エースをバカにした。


「返せぇぇぇ!俺の仲間をぉぉぉぉ!」

エースは、怒った狂犬のような顔をしていた。


「ほぉ〜、怖い怖い」

ジローは、バカにしたような言い方をした。


「【能力鑑定】…」


――――ステータス――――

名前:ジロー

ランク:SS

弱点:なし

―――――――――――――


「チッ…ヒント無しか…」

ジローのステータスを見てエースは舌打ちし、ため息をついた。


「まぁいいや…手当り次第で唱えてみるか」

エースの顔は、サイコパス殺人鬼のようだった。



「ちょっと待て、エースよ!」

ジローがエースに言った。


「はぁ?そんなん知るか!」

エースは、周りが見えてなかった。


「この鳥籠が見えんのか?」

そう言って、エースに鳥籠をみせた。


「鳥籠?……おい、お前!!!」

エースの目には、鳥籠の中でアリス、マリーネ、フィリアが倒れてい光景が目に入った。


「安心しろ…ただ、眠っているだけだ」

ジローは、そう言いながら鳥籠を自分の後ろに置いた。


「何する気だ?」

ジローを睨みつけた。


「お前が無造作に魔法を使えば、コイツらも巻き添えだ!私が魔法を避けてもこいつらに当たるがな!ハッハッハ!」

ジローがエースを煽った。


「【ラビットレッグ】、【ドゥクシ】、【ピッチクイック】、【長打力】…」

エースが呟き始めた。


「おい、なんのつもりだ?まぁ、どんな魔法を打とうが貴様の仲間は死ぬんだがな」

詠唱が聞こえていないジローは、調子に乗っていた。


「【バットウサイ】」

エースは、剣を作り出した。


「【コーティング】」

エースは、剣に唱えて剣を強化させた。


「【ファイング】【ヒャディング】【ライディング】【リーフィング】【デッディング】」

エースは、剣に火、氷、雷、葉、呪の力を込めた。


「なんか、面白いものができたようだな…さぁ、来い!」

ジローも構えた。


「……死ね」

冷たい声で言ったエースの目は、とても恐ろしいものだった。

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