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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第129話【熱戦】

「おりゃぁぁ!」

アリスがジローに向かって走り始めた。


「おい、待て!」

エースが止めようとしたが、アリスには届かなかった。


「うわぁ!」

アリスは、ジローに軽く弾かれた。


「フンッ、そんなやわな攻撃が効くと思っているのか?舐めて貰っては困るな!」

ジローは、そう言って強風を起こした。


エース達は、エースが魔法で作ったコンクリート壁のお陰で防げた。


「ぬわぁぁぁ!」

風の勢いに負けてアリスが吹き飛んだ。


「アリス!!」

エースがアリスに向かって叫んだ。


アリスは、エース達のはるか後ろに転がった。


「【ハジランド】!」

マリーネがジローに向かって唱えた。


「いやだぁ〜、なんか恥ずかしい〜」

ジローは、クネクネし始めた。


「なんか、見てられない…」

マリーネは、魔法を解いた。


「それに続いて【ヌマ】!」

エースが魔法を唱えた。


「な…なんだこの泥は!動けなくては何も出来ん……と言うとでも思ったか!私は、動けなくても困らんのだ!」

ジローは、矢の雨を降らした。



「しまっ…ぐわぁぁぁ!」

エースは、矢を喰らった。


「「エースっ!」」

エースが咄嗟に出した壁のお陰でフィリアとマリーネは無事だった。


「だ…大丈夫…ただのかすり傷だから…」

エースは、苦しそうに言った。


「いや、しっかり矢が刺さってるんだけど!?しかも5本!」

マリーネは、思わずツッこんだ。


「今すぐ治してあげるから…」

フィリアがエースに上級治癒魔法をかけた。


「……ありがとう…。僕は、大丈夫だからアリスにも治癒魔法を…」

エースは、フラフラしながら立った。


「【モレゾー】!」

マリーネがジローに向かって唱えた。


「な…なんだ!急に尿意が…」

ジローがモジモジし始めた。


「それ、僕の使った魔法じゃん。いつ習得したの?」

エースは、マリーネ訊いた。


「この前、喰らってから見様見真似で練習してたら使えるようになった」

「そんな簡単に使えるようにならないで欲しかった…」


「何をごちゃごちゃ話してやがる!さっさと、お前らを倒してトイレに行かないと行けないんだ!喰らえ!【ヌマ】!」

ジローが唱えると、あたり一面が泥沼になった。


「何!?」

エースは、驚きで何も出来なかった。


「しまった!」

マリーネも何も出来なかった。


「驚いたか?私は、自分が喰らった魔法を使えるようになるのだ!」

ジローが火の玉を作りながら言った。


「クソ…動けねぇ…」

沼にハマったエースは、身動きが取れなかった。


「喰らえ!【ファイヤーバード】!」

ジローが唱えると、火の玉が鳥のような形になってエースとマリーネを襲った。


「【カーテンウォール】!!」

エースは咄嗟に、コンクリート壁でバリアを作った。


しかし、熱でコンクリートが溶け始めた。


「だ、ダメだ…」

エースが諦めかけた。


「【ウォーターフォール】!!」

マリーネが唱えると、水柱が火の鳥へ突っ込み、火の鳥が一気に消火された。


「ありがとう、マリーネ」

エースが泥沼から抜け出し、マリーネに手を差し伸べた。


「死ぬかと思った」

マリーネが手を握り、エースはマリーネを引き抜いた。


「お前ら、よく耐えたな。まだまだ行くぞ!【ストーンバレッド】!」

ジローの手から尖った石が放たれた。


「ぐはぁ!」

尖った石がマリーネの腹に直撃した。


「マリーネ!」

エースの叫び声があたりに響いた。


「な…なんじゃこりゃぁぁ!」

マリーネが腹から出る血を見て叫んだ。


「マリーネ!大丈夫?!」

エースがマリーネに駆け寄った。


「エース…私は…もうダメだ…あとは…任せ…」

マリーネの意識が遠くなった。


「マリぃぃぃぃぃネぇぇぇぇ!!!」

エースが泣き叫んだ。

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