表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
126/151

第125話【観覧車】

「次、あれ乗りたい!」

マリーネが観覧車を指差して言った。


「いいねぇ」

フィリアもノリノリだった。



「チケット買ってきたよ」

アリスが観覧車のチケットをみんなに渡した。


「さっきも思ったけど、アトラクションのチケット全部別払いなんだ」

エースが言った。



「足元に気をつけてお乗り下さい」

誘導員がゴンドラに4人を乗せた。



「観覧車なんて何年振りだろう」

エースがボソッと言った。


「私も久しぶりだな…」

アリスも呟いた。


「見て見て!人が米粒みたい!」

フィリアが下を見て興奮気味に言った。


「すごい、人間がゴミのようだ〜」

マリーネが言った。


「無意識ムスカ?」

エースは、驚いた。


「きゃあ!」

突然、フィリアの悲鳴がゴンドラ内に響いた。


「どうしたの?」

驚いたエースは、フィリアを心配した。


「上…見て…」

フィリアが怯えながら言った。


「上?……うわぁぁ!」

エースも腰を抜かした。


「なんでこんなところに?!」

マリーネが叫んだ。


「おぉ、お前ら!元気にしとったか?」

ゴンドラの屋根に縄で括り付けられたホイスーがいた。


「なんで、そんなところにいるんですか?」

エースがホイスーに尋ねた。


「先生もよく分からん!」

ホイスーは、元気そうだった。


「まぁ、無視しておきましょう」

フィリアがみんなに言った。


「ところでこの観覧車大丈夫ですかね?ガタガタメキメキいってるけど…」

エースは、少し怯えながら言った。


「また、頂上とかで止まりそう…」

アリスが言った。


「あ、もう少しで頂上だよ」

マリーネは、ワクワクしていた。


ガタン…


ちょうど、エース達のゴンドラが頂上に着いた途端止まった。


「やっぱり…」

アリスは、ため息をついた。


「この遊園地、欠陥多すぎでしょ」

エースが言った。


「ホントね…」

フィリアもため息ついた。



「あ、やめて!痛い!ちょっと!」

屋根から声が聞こえた。


4人が上を向くと、カラスに似た魔物につつかれているホイスーがいた。


「あ、待って!それはダメよ!うぅ…(泣)。」

カラスのような魔物は、ホイスーを縛っている縄を切っていた。


気づけば、縄は全て切られていた。


「落ちる落ちる!アカンて!」


「あれ、大丈夫かな…」

ゴンドラの中のマリーネが言った。


「「大丈夫なんじゃない?」」

フィリアとエースが同時に言った。


「2人とも酷いね…」

アリスが微苦笑しながら言った。


すると、突風が吹きゴンドラが揺れた。


「うわ、スリル満点だね」

フィリアは、楽しそうに言った。


ゴンドラの上のホイスーは、落ちそうになっていた。


ガタン…


観覧車が再び動き始めた。


「「「「「あ…」」」」」

全員が同時に言った。


「いゃぁぁぁぁ!」

観覧車が当然動き始めたことによってゴンドラが揺れ、ホイスーは落ちていった。


「大丈夫なの!?」

アリスは、焦った。


「「大丈夫っしょ?」」

エースとフィリアが同時に言った。


「いや、大丈夫じゃないでしょ?」

マリーネも焦っていた。



「足元に注意して降りてください」

誘導員が4人をゴンドラから降ろした。


「ハプニングもあっていつも以上に楽しかったな」

フィリアが言った。


「空中で止まることなんてそうそうないからね」

マリーネが言った。


「ところで、ホイスーさんは大丈夫だったのかな?」

アリスは心配していた。



「ふぅ、死ぬかと思った…」

ホイスーが普通に歩きながら独り言を言っていた。


「ほら、言ったでしょ?大丈夫だって」

フィリアがホイスーを指差しながら言った。


「「…」」

アリスとマリーネは、驚きで声も出なかった。


「あの人、ゾンビなの?」

マリーネがエースに訊いた。


「そうなんじゃない?」

エースの返事は適当だった。


「次のアトラクションを探しましょう!」

フィリアが楽しそうに言った。


「まだ行くんですか?」

エースは、疲れていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ