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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第117話【Nさん、現る】

「いゃぁぁぁ!」

エース達が寝ていると気絶していたはずのアリスの叫び声が聞こえた。


「もうなんだよ…」

突然起こされたエースが不機嫌そうに言った。


「で…出たのよ、Nが…」

アリスはビクビクしながら言った。


「N?何それ?燃堂という苗字のゴリラのこと?」

エースがアリスに尋ねた。


「違うわよ!ネズミよ!」

アリスが声を張り上げて否定した。


「そうなんだ……」

エースがスっとその場を離れた。


「なんで逃げるのよ!」

アリスが逃げようとするエースの腕を掴んだ。


「僕は、N(ネズミ)G(ゴキブリ)もNGなんだよ」

必死にエースは、逃げようとした。


「逃がすものか!」

アリスは精一杯エースの腕を引っ張った。


「ちぎれる!ちぎれる!やめて!!」

エースは涙目になっていた。


すると、グチャという音とチュッという苦しそうなネズミの声が聞こえた。


エースとアリスは、恐る恐る音の方向を見た。


「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」」

エースとアリスの叫び声は、街中に響いた。


「なにしてんのよ!」

アリスが音の方へ向かってキレた。


「魔法で固くて重い石を作ってそれをネズミの上に落とした」

平然とマリーネが言った。


「……バッカモーン!!!」

エースが大声で言った。



エースとアリスはダンボールの外で1夜を過ごした。



「…体痛い」

アリスが朝起きてすぐ言った。


「動けない…」

エースは、体が痛すぎて起き上がることすら困難だった。



「なんで、砂利の上で2人は寝てたの?」

ダンボールから出てきたフィリアが尋ねた。


「昨日のこと知らないの?」

アリスはフィリアに尋ねた。


「うん。ずっと寝てた…」

フィリアはあくびしながら言った。


「なら知らない方が得だね」

エースがボソッと言った。




「これが配給と言うやつか…」

公園の光景を見てエースが言った。


「なかなか新鮮な体験だね…公園でバレーするなんて」

アリスが言った。


「排球じゃなくて、配給ね」

エースがテキトーにツッコんだ。


「そういえば、フィリアさんはどこ?」

辺りを見渡してエースが言った。


「フィリアさんなら、昨夜の出来事をマリーネから聞いて……」


「あぁ…なるほど…察したわ」

エースは、なんとも言えない顔をしていた。

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