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恵まれたと思ったら恵まれなかった人の逆転劇っぽい話  作者: まさと・とむら
6章 ジャッパ大陸
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第116話【Gちゃん、現る】

「これは…宿なのか?」

フィリアに連れられて来た建物の前でエースがこぼした。


「この宿なら無料で泊めてくれるって、この家の主が言ってくれて」

フィリアがみんなに説明した。


「橋の下の河川敷のダンボールハウスは宿とは言わん!」

アリスがキレ気味に言った。


「この家の主ってホームレスの人でしょ?絶対」

エースがため息混じりに言った。



「どーも、この家の建築主であり持ち主のホームレ・スイエナイと申します。古くて狭い家ですがくつろいでください。朝食は、7時にお皿を持って近くの公園に向かってください」

突然、ダンボールハウスから出てきたおじさんが説明してくれた。


「あ…ありがとうございます…」

エースが困り顔で言った。


「それでは、私は近くの巣穴に戻りますので何かあればそちらに来てください」

おじさんが、ヨボヨボ歩きながら巣穴へ向かった。



「まぁ、野宿…では…ないけど…」

アリスがなんとも言えない顔をして言った。


「明日は、ちゃんと宿を取りましょう…」

エースもなんとも言えない顔をしていた。


「とりあえず、中に入って作戦会議しましょ」

フィリアが言った。


「ホームレス疑似体験の始まりだ…」

エースがボソッとこぼした。



「ぎゃぁぁぁぁぁ!」

ダンボールの中からアリスの叫び声が聞こえた。


「どうした!」

急いでエースはダンボールの中を覗いた。


「ア…アイツが…」

アリスはビクビク震えていた。


「アイツってどいつ?」

エースがアリスに聞き返した。


「Gが…ゴキブリが……」

アリスは、震えていた。


「あ、ゴキブリは僕も無理…」

エースは、スっとその場を離れた。



「なんだ?ただの虫じゃないか」

マリーネは、ゴキブリが平気そうだった。


「じゃあ、処分して!私は目を瞑っておくから」

アリスは、怯えていた。


グシャという音が聞こえた。


「ま…まさか…」

アリスが恐る恐る目を開けた。


「もう大丈夫よ」

マリーネはなんともないような顔をしていた。


「良かった……いゃぁぁぁ!」

アリスがマリーネの手を見て叫んだ。


マリーネの指にゴキブリの足が付いていた。


「…」

アリスは、気を失った。

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