第113話【"痔"と"寿"って似てるよね】
「どんだけ歩くんだよ!」
フィリアが嘆いた。
「確かに、まだ2個目の山だもんね」
マリーネが言った。
「これ登りきったらまた下るんでしょ?ダルい…疲れた…」
フィリアが嘆いた。
「誰か手伝ってよ!」
アリスが後ろの方で叫んだ。
「ごめん、アリスは、エースを引きずってたんだったね」
フィリアがアリスを気にかけた。
「クソっ!カフェイン中毒で倒れたまんま起きないし」
アリスが嘆いた。
「治癒魔法は、かけてあるからそろそろ起きるはずなんだけど…あ、起きた」
フィリアがエースが起きたことに気づいた。
「ん…頭が…体が…痛い…」
エースは、意識を取り戻した。
「やっと起きたの?全然起きないから引きずって進んでたのよ」
アリスがエースを離した。
「あ、おしりの部分が穴空いてる」
マリーネが立ち上がったエースを見て言った。
「なんか、おしりがヒリヒリする…」
エースがおしりを擦りながら言った。
「そりゃあそうでしょうね、だってズボンが破れて生おしりで引きずられてたんだから。赤くなってるし」
マリーネがエースの後ろ姿を見て言った。
「もっと丁寧に運べよ!」
エースの声は、響き渡った。
「治癒魔法でズボンもおしりも元通りにになったし、さっさとボス倒しに行きましょ」
アリスが言った。
「なんで、治癒魔法で服も元通りなんだよ。便利すぎだろ。あと僕、切れ痔になったんですけど?元通りじゃないんですけど?」
エースが嘆いた。
「その年齢で痔持ちは、辛いね…」
アリスがエースを慰めた。
「いや、アリスのせいでしょ?」
エースは、真顔でアリスを詰めた。
「てへっ」
アリスは、舌を出し誤魔化した。
「次の大陸まであと少しだから、皆で頑張ろう!」
フィリアが皆を鼓舞した。