第104話【人には様々な癖がある】
「は?なんで私?」
マリーネの思考は停止した。
「お前を、下着を盗んだ容疑で逮捕する」
警察官が言った。
「あんた、いつ盗んだの?」
フィリアがマリーネに訊いた。
「盗んでないよ!!」
マリーネは、大声で否定した。
「そういえば最近、下着欲しいって言ってたわよね…」
フィリアが言った。
「言ってないよ!なんで陥れようとしてるの!?」
ありもしない事実にマリーネは、否定した。
「今日の朝、この近くの下着屋で下着が盗まれたんです」
警察官がエース達に説明した。
「私、下着なんて盗んでないよ?」
マリーネは、焦りながら否定した。
「残念だが、長髪で白い髪色という目撃情報があるんだ。言い逃れは出来ん」
警察官がマリーネに言った。
「だから違う!何よりその時間はみんなとスイーツ食べてたし……ね?みんな!」
マリーネが全員に訊いた。
「そういえば、あなた1回トイレいったわよね?まさかその時に…」
フィリアが言った。
「違うよ!ホントに違う!」
マリーネは、泣きそうになっていた。
「嘘をつくな!こんなにも証拠が揃ってるじゃないか!お前だろ!お前がメンズのトランクスを盗んだんだろ!」
警察官がマリーネを指さした。
「1番大事なこと抜けてるでしょ!なんで私が男子の下着盗むのよ!」
マリーネが大声でツッコんだ。
「マリーネってそういう性癖が…」
アリスが引いていた。
「ねぇよ!」
マリーネが否定した。
「まぁ、でも…井ノ上た〇なもトランクスだったし…いいんじゃない?」
エースが言った。
「誰よ!その井ノ上た〇なって人は!」
マリーネが大声でツッコんだ。
「簡単に言うと…戸籍のない孤児の少女で、テロリスト等の犯罪者を暗殺し、テロ・犯罪を未然に防ぐという任務を受けたクールな黒髪女子」
エースが説明した。
「訳分からんわ!っていうかそれどころじゃないわ!」
マリーネがツッコんだ。
「私にトランクスは必要ないから盗む理由がないわ!つまり、動機が私には無い!」
マリーネが威張って言った。
「お前…男じゃないのか?」
警察官が目を丸くした。
「どこに、バスト90の男がいるのよ!」
マリーネが大声で言った。
その後、マリーネは自分で言った事に顔が真っ赤になった。
「90かぁ…」
警察官の顔がいやらしくなった。
「せめて間違えるなら、アリスの方でしょ?」
マリーネは、アリスを指さした。
「黙れ!」
アリスがキレた。
すると、警察官のケータイがなった。
「何?捕まっただと?!」
警察官が電話で誰かと話していた。
「待って!この世界にケータイあるのかよ!」
エースは、思わずツッコんだ。
「まぁ、世界設定ぐちゃぐちゃだもんね」
アリスが言った。
「すまなかった…。そこの90…いや、お嬢さん」
警察官は、マリーネに謝った。
「…次は、気をつけてくださいね」
マリーネは、許した。
「私の長年の勘が間違っていた…」
警察官は、反省した様子だった。
「何年この仕事を?」
フィリアが警察官に尋ねた。
「そうですね、かれこれ…30…」
「30年もやってるんですか?」
アリスが尋ねた。
「いや、30日」
警察官があっさり言った。
「新人じゃねぇか!」
思わず、エースがツッコんだ。